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「楽しむ」は技術

「楽しむ」は技術。

何ごとも楽しんで取り組むことができれば、苦労は軽くなります。努力が努力でなくなる。楽しむのためには、自分が「楽しんでいる状態」を研究する必要があります。何に喜びや心地良さを感じるか、どんな時に気分が高まったり、夢中になったりするか。それらを観察して、記録することからはじめる。「こころの声」に耳を傾けながら、俯瞰して自分を眺める。論理的な理由は不要です(「楽しい」に対する尤もらしい理由は後付けに過ぎません)。ただただ「楽しい」という状態をチェックする。同時に「楽しくない状態」も記録しておきましょう。

そして、それらの材料を元に自分の「楽しい」の傾向や共通点を書き出します。ある程度「楽しい」ポイントが溜まってくると自分の生態が見えはじめます。陸で暮らす生き物がいれば、水の中で暮らす生き物がいるように、理由などは一先ず置いて“そういう生き物”として自分を捉えてみる。ここまでが準備段階です。

次のフェーズは環境づくり。

集めた「楽しい」要素を散りばめて(「楽しくない」要素は排除して)自分が楽しめる環境を整えていきます。楽しい場所まで足を運ぶこともいいけれど、自分が存在する「今ここ」を楽しい環境にしてしまうことを目指したいです。その環境づくりの中で、もし1ミリでも以前より楽しい状態をつくることができたとしたら、しっかりとその感覚を記憶しておくことが大事です。ささやかかもしれませんが、自分にとっては大きな成功体験となります。要は、「楽しい」を自分でつくることができたのです。

《「楽しい」は技術。》はここからはじまります。

「楽しくない」からは極力距離を置いたほうがいいですが、生きているとそうもいっていられない時が訪れます。そこで準備段階でピックアップしておいた「楽しい」要素を取り入れる。これを「工夫」と呼びます。工夫ができると「楽しくない」の中に「楽しい」を見つける目を養うことができるようになります。

「楽しくない」を少しでも「楽しい」に変えることができたとしたら、もはや錬金術です。ゴミクズだと思っていたものからでも、価値を生み出すことができたのですから。精製された「楽しい」がわずかばかりだとしても自信を持ってください。知らないゲームに参加させられていた一プレイヤーから、『「つまらない」を「楽しい」に変えるゲーム』をつくる側に回った瞬間でもあるのですから。

ゲームをつくる側の利点は、ルールを自分でつくることができるところです。今まで、誰がつくったのかわからないルールに従ってプレイさせられていたわけですが、ここでは自分が自由にルールをつくってしまえることに気付きます。この観点を手に入れることができると強いです。「負けない方法」を手に入れたも同然ですから。

まずはその実感が必要です。ことばで理解するだけでは、この技術を10%も習得できたことにはなりません。自分の頭にも、こころにも体感させて記憶させること。ここから「楽しむ」技術は飛躍的に成長します。



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嶋津 / Dialogue designer
「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。