「足す」ではなく、新しい世界をつくる
“マリアージュ”という概念が好き。
一般的に、“マリアージュ”とはワインと料理における組み合わせにおいて扱われることばです。異なる二つの存在が一つに美しく調和した状態。広義的に捉えると、組み合わせによって豊かな効果を生む現象のことを指します。
マリアージュは、単なる足し算ではありません。それぞれが互いのポテンシャルを引き出し合い、溶け合って一体感を生む。“重ね合わせる”というよりも、全く異なる風味へとワープする掛け算のような感覚です。それぞれ単体だけでは決して味わえない世界を構築します。
当然のことながら、これはワインと料理の関係性だけでなく、あらゆるクリエイティビティや人間同士の組み合わせにも言い得ます。そこで起こる反応は、いずれも対話的なものです。互いが引き出し合い、補い合い、刺激し合い、溶け合い、一つの存在へと一体化してゆく。
さらに興味深い点は、このフランス語には「結婚」を意味が含まれていること。婚姻関係を結ぶこともまた、二人でより豊かな一つの世界を構築することなのかもしれません。
日常に“マリアージュ”の概念を落とし込むことができれば、ドラマティックな関係性が次々と紡がれてゆくことでしょう。
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