リフォームと新築の違い(アウトプット)
検討する住まいの築年数、ご予算、はたまた環境によって変わるリフォームと新築のメリット。
築10〜20年であれば場合にもよりますが断然リフォームがお得だと思います(私は新築専門のメーカーですが、働く目的は家を建てる人が幸せになることなので)
しかし、もし築30年が経過している場合にはリフォームよりも全力で新築をおすすめしています。
理由は以下の通りです。
1981年 宮城県沖地震から建築基準法改定。これまでなかった一次計算、二次計算(建物がどれくらいの負荷まで耐えられるかという構造計算)の概念が導入
2000年 阪神淡路大震災から建築基準法改定。限界耐力計算(建物がどれくらいの揺れに耐えられるか)という概念が導入
それでも災害で壊れる建物がたくさんあります。2012年に政府は関東圏を中心として30年以内に震度「6弱」以上の大地震が起こることを公表しました。綺麗に補強した住まいはきっと安全ですが、少しでも不安を抱えたままその時が来るまで過ごされる、というのはたとえ断られてお客様でなくなった方であっても一度関わった人間としてはとても心苦しい気持ちになります。
ですので耐震の面だけで言っても築30年以上が経過するお住まいの場合はリフォームよりも新築がおすすめです。
そのほかの理由(コスト)
ちなみにもちろんリフォームでも補強工事が可能です!
部分リフォームで検討した場合、リフォームは活かせる構造を活かして補強していくので、壁や床を剥がしてみたときに劣化があった場合に、割高のコストがかかってしまう。また、補強した際にリフォームする予定ではないつなぎ目はどうするか?(屋内や外観のデザインを考えたとき)を検討し、綺麗にすることを考えると築年数が古い場合やはり大掛かりなものになってくる。
ちなみにフルリフォームをした際にかかるコストは私の会社の新築する場合だと総額で見ても差額300〜800万円。
補強込みでリフォームをする場合、その部材や工法は国で認可されたものでなければいけないため、工務店さんではできないことが多くどうしても大手メーカーさんという選択肢になります。
屋根や外壁を剥がして補強しないフルリフォームの場合は大体1000万円。リフォームローンで組める上限額ですね。もし補強もつけてのフルリフォームだと1700〜2200万円となり、リフォームローンの上限を超えてしまいます。
ですので現在の住まいに思い入れがあり形は残したいと強く思われていらっしゃる場合、リフォームローン1000万円を除いた700〜1200万円はご自身の資金でご用意する必要があります。
そうすると「新築は高いから、うちはリフォームかな」、とご検討されているお客様がもし築30年以上経過しているお住いの場合、ご予算の観点から考えると、担保があるため長期にわたり大きいお金を低金利で借りられる住宅ローンが組める新築の方がメリットが出てくるという事になります。
今回のまとめ
築10〜20年ならリフォームの方が初期費用安いからお得
築30年を超えるようなら基準が古くて安全性が保証されていない上料金も変わらないから新築がお得