『きせかえNFT sloth』のファンタジー・ハリウッド的楽しみ方
こんにちは!Ryotaroです!
NFTやブロックチェーン、トークンエコノミーについて勉強しつつ、SWCというコミュニティを楽しませてもらっています!
さて今回は「『きせかえNFT sloth』のファンタジー・ハリウッド的楽しみ方」について書いていきます!
はじめに
はじめに、『きせかえNFT sloth』とは?ということについて簡単に説明いたしますと、これは、ユーザーが自由にNFTを作ることができるフォーマットのことを指します。
この、slothのプラットフォームを使えば、クリエイターの方なら誰でも『きせかえできるNFT』を出品することができます。
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次に、「ファンタジー・ハリウッド」についてですが、この言葉はクリス・ディクソンさんという方が書かれた『Read Write Own』という本に書いてある言葉です。
僕は、この本を読んでから、この「ファンタジー・ハリウッド」という言葉にとても興味がわいたので、そのことについてもう少し詳しく調べてみました。
そちらをまとめたのがこちらの記事です。
上記の記事から関連箇所を引用します。
ブロックチェーンネットワークはウィキペディアが先駆けた共同作業モデルを他のクリエイティブ分野に持ち込み、クリエイターに創作物の所有権を与える。ビザの暗号部門責任者であるカイ・シェフィールドは、ファンタジー・フットボールにちなんで、このアイデアを「ファンタジー・ハリウッド」と呼んだ。
例えば、あるコレクターのグループは、16人のパンクが登場する「パンクス・コミック」を制作しました。このコミックには、パンクのバックストーリーやストーリー展開が盛り込まれており、パンクのキャラクターを完全に再現しています。
つまり、「ファンタジー・ハリウッド」とは、物語をみんなで作る「共同作業型コンテンツ制作」のことです。物語版 wikipedia といえばわかりやすいですね。
「ファンタジー・ハリウッド」では、キャラクターや物語はユーザーが変えたり、リミックスしたり、他のものと組み合わせたりできます。
Punks Comic
言葉による説明だけではよくわからないと思うので、ファンタジー・ハリウッドの例である『Punks Comic』がどういったものなのかについて見ていきたいと思います。
以下、上記リンクから関連箇所を抜粋します。
<Punks Comic(パンクス・コミック)>は、NFTのコレクターである<Beanie(ビーニー)>と、暗号ネイティブ資産を向上させることを目的に設立されたメディア企業<Pixcel Vault(ピクセル・ヴォールト)>によって、2021年5月に立ち上げられた。
最も注目したいポイントは、このコミックの主人公のビーニーの顔がCryoptoPunk #8146であることなど、実際の<Crypto Punks(クリプト・パンクス)>が、登場人物のモデルとなっている。
そんな、パンクスコミックの最大の特徴は、ストーリーの内容はもちろんのこと、「購入することによって得られる報酬や、コミックを使って運用することで報酬が変わるシステム」であると言っても過言ではない。
報酬の例は、
・コミックのモデルとなった16体の<CryptoPunks(クリプトパンクス)>の共同オーナー権の取得
・"Founders Vault"と呼ばれるPixcel Vaultの分割所有権(新しいアートワークやコレクターズアイテムの所有権も今後追加される予定)
・次号のデジタルコミックの保有権の取得
など、いくつかの選択肢が与えられ、そこから自分の欲しいものを選ぶことができるのだ。
『Punks Comic』はCryptoPunksのNFTをモデルにしたキャラクターが登場するコミックで、そのストーリーはファウンダーではなく、コレクターが作っています。
元々、CryptoPunksというNFTコレクションに物語はありません。そんなNFTに、コレクターが「コミック」という形で命を吹き込むことで、新たなクリエイティブが生まれています。
これは、従来のファンアートとは質が異なります。従来のファンアートでは、「物語」が先にあって、その派生としての二次創作が主流でした。
『ONE PIECE』という尾田栄一郎先生が描く作品があって、その中に登場するキャラクターのファンアートをファンが作る、というのが従来の形です。
こういった、「物語」が元々ある場合の二次創作では、ファンがいくら二次創作を作り上げても、「物語」に影響を与えることはありません。
たとえ、『ONE PIECE』のゾロが麦わら海賊団を抜けて、独自の海賊団を結成した、というファンアート、二次創作を作ったとしても、それは単なるファンアートに過ぎません。
なぜなら、『ONE PIECE』の所有権は尾田先生にあるからです。『ONE PIECE』のファンが作るファンアートは、その世界観やキャラクターを尾田先生から「お借りして」作っているだけです。
しかし、『Punks Comic』は違います。Punks Comicに登場するキャラクターはNFTなので、そのキャラクターの所有権は「コレクター」にあります。
ここが、『ONE PIECE』と『Punks Comic』の違いです。ゾロの所有権は尾田先生にありますが、Punks Comicの主人公の「ビーニー」の所有権はコレクターのBeanieにあります。
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NFTの所有権がコレクターにあるからこそ、自分が所有するNFTを主人公にしたコミックを作ったり、そのコミック内でそのNFTを活躍させて、NFTの価値を高めたりすることができるのです。
もしも、自分が所有しているNFTが『Punks Comic』に登場していなくて不服だ、と思ったら、その人はまた別の作品で自分のNFTの価値を高めたらいいのです。
その作品が優れていたら、『Punks Comic』よりも人気が出て、Punks Comicに登場するNFTよりも、自分のNFTの価値が高まるかもしれません。
元々CryptoPunksにはレアリティ―(希少性)の設計がされているのですが、それはあくまで「ファウンダー」による設計なだけであって、その設計に依存せず、「コレクター」が自身の活動によって自分の所有するNFTの価値を高めることができるのが、NFT由来のキャラクターコンテンツの面白いところです。
こういったことを踏まえた上で、ぜひ下記リンクの『Punks Comic』を読んでみてください。
slothでファンタジー・ハリウッドをやってみた
僕は、この「ファンタジー・ハリウッド」という言葉を初めて知ったとき、「これ、slothでもできそうだな」と思いました。
そう思った理由のひとつが、SWCメンバーのチバタズナさんが描かれていた『僕ゼロ』という漫画です。
こちらの漫画は、slothの世界観を拡張し、NFTとして出品されていないオリジナルキャラクターや、SWCメンバーが作ったキャラクター(NFT)が登場します。
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slothという物語のないNFTコレクションに、『僕ゼロ』という形で物語性を持たせたり、チバさん以外のクリエイターさんが作ったNFTがキャラクターとして登場する、というのは実に「ファンタジー・ハリウッド」的です。
ただ、僕の「マックスくん」のようなチバタズナさん以外のクリエイターさんが作ったキャラクターは「ゲスト枠」の範疇であり、物語の展開に影響を与えることはありませんでした。
そこで僕は、『僕ゼロ』の世界観に乗っかる形で、こんな小説を書いてみました。
小説と言っても、全5話の短編です。タイトルは『SWCキャラクター小説 相談屋マックスの憂うつ』。
この小説には、SWCのメンバーが複数人登場するのですが、僕の頭の中では、登場するメンバーはその方のアイコンがキャラクターデザインとなっています。
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小説内に出てくるキャラクターを列挙すると、
『僕ゼロ』からは
コモリ
ベリバア
ベリット
ベリロン
スロース
『SWCキャラクター』として
マックス(Ryotaro)
ノマ
Kaori
マスコット
ワーパパCTO
が登場する構成にしてみました。
と言っても、SWCのことをよく知らない方からすると意味がわからないと思いますので、興味がある方はこちらの解説記事をご覧ください。
勝手に「ファンタジー・ハリウッド」
『SWCキャラクター小説 相談屋マックスの憂うつ』では、SWCキャラクターの行動は、実際のメンバーの活動を元ネタにしています。
例えば、小説内では「スナックnoma」というスナックが話題に上るのですが、そのスナックnomaというのはメンバーの「ノマさん」のスタエフチャンネルの名前です。
このように、SWCメンバーの実際の行動が『僕ゼロ』の世界観に影響を与えていた、という設定にしたのが『相談屋マックスの憂うつ』です。
後発のこの小説のキャラクターが実は『僕ゼロ』に影響を与えていた、とすることで、より「ファンタジー・ハリウッド」感(共同作業感)が出るようにしました。
また、それぞれのメンバーさんの行動を連結させることで、SWCメンバーの方々が、知らず知らずのうちに、『僕ゼロ』や『相談屋マックスの憂うつ』の物語や、実際の互いの活動に影響を与えていた、ということにしました。
まとめると、
NFTコレクションの「sloth」に物語性はない
そんな「sloth」に、チバさんは『僕ゼロ』という形で物語性を追加した
『僕ゼロ』の世界観に乗っかった小説に、SWCメンバーをキャラクターとして登場させることで、より「sloth」の物語性に厚みが生まれる
小説内のキャラクターの行動は、実際のメンバーの活動を元ネタにしている
そうすることで、メンバーのひとつひとつの活動が「sloth」の物語性を厚くすることにつながる
という感じです。
これが、僕が試してみたslothの「ファンタジー・ハリウッド的な楽しみ方」です。SWCのメンバーの中には物語の登場人物に勝手に選考されて驚かれた方もいらっしゃったかと思いますが、「絶対に損はさせない!」という気持ちで執筆にあたりました。
SWCメンバーの方々は、引き続き思い思いの活動をしてくれれば、僕が小説の中でその活動や行動を連結させて、物語を作っていこうと思います。
小説を書いた狙い
この小説を書いた狙いは「面白い物語を書くこと」ではなくて、「この小説からまた新たなクリエイティブが生み出されること」でした。
そこで肝になってくるのが「リズム」というキャラクターです。このキャラクターは、『僕ゼロ』に登場するわけでもなければ、slothのNFTとして出品されているキャラクターでもない、この小説のために生まれたキャラクターです。
このように、小説内に新たなキャラクターを作ることで、そこから「このキャラクターのNFTを作ってみたいかも!」という方が現れることを期待していました。
すると、SWCメンバーのマスコットさんという方が、「リズム」のNFTを制作を請け負ってくれることとなりました。
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他にも、『相談屋マックスの憂うつ』には、
リズムがチョコレートを食べた話をしている
マックスがパソコンやスマホをいじっている
マックスがリズムへの嫌がらせでティーカップに緑茶を淹れて提供した
とあるキャラがパリッとしたスーツを着ている
とあるキャラが「画集」を持ってきた
というシーンが描かれています。
こういった、「チョコレート」「スマホ」「ティーカップ(緑茶入り)」「画集」といったアイテムも、NFTで作ってくれる人が現れるといいな、と思ってこの小説を書きました。
NFTではなくても、イラストやファングッズが生まれても面白いですし、僕の一番の希望は、この小説が漫画になることです。どなたか、描いてくださいませんかね?
「何かクリエイティブ活動をしてみたいんだけど、アイデアが思い浮かばない」という方や、「これを展開させるの面白そうだな」と思った方は、ぜひ小説の内容をクリエイティブ活動に繋げてみてください。
第二弾
実は、SWCキャラクター小説は第二弾を執筆中です。今回も、SWCメンバーの方の活動を小説内に反映させてひとつの物語を作ろうと思っています。
第一弾同様、その小説から新たなクリエイティブ活動が生まれるように、工夫しながら書いていくつもりです。
この活動を細々と続けていけば、「ファンタジー・ハリウッド」的な楽しみ方の幅も広がるかなと思うので、今後もゆっくり続けていこうかと思います。
それでは!
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