シンプルメン
映画「シンプルメン」
1992年のアメリカ映画です。
物語ですが、ふたりの兄弟がいます。
この兄弟の父親いうのが、元プロ野球選手なんですが、今は国防省爆破事件の犯人として捕まってるんですね。
兄弟はというと、兄は強盗で稼いだ金を親友と彼女にだまし取られ、
弟は父親のことで頭は一杯なんですね。
弟は父に面会するため警察へ行くのですが、父は逃亡したあとだったんです。そんな兄弟が父親探しの旅にでます。
一風変わった、おもむきがある設定ですよね。
兄弟は旅のなかで、ふたりの女に出会うんです。
ひとりはモーテル兼用レストランのオーナー、
もうひとりがオカッパ頭の女の子。
このオカッパの子と、兄弟の父親は実は関係があったんですね。
この映画、ハリウッドの匂いがまったくしないアメリカ映画ですよ。
1950年代にフランスで「ヌーヴェルヴァーグ」と呼ばれた映画活動がおこりました。「ヌーヴェルヴァーグ」いうのは、「新しい波」という意味あいがあるんですね。
監督ゴダール、
トリュフォーらを中心に
世界中に影響をあたえました。
この作品、ヌーヴェルヴァーグの匂いがします。
ふたりの兄弟のまえに現れるオカッパの女の子なんて、トリュフォーの監督作品「突然炎のごとく」のジャンヌ・モローを思い出しました。ふたりの男に愛される自由奔放な女の子をジャンヌ・モローが演じてました。
この作品の監督ハル・ハートリー。ニューヨーク出身の監督なんですね。この作品観るまでハル・ハートリー監督知りませんでした。奥さんは日本人の女優さんなんですね。
この作品、これまでのアメリカにない、映画界になかった、新しい波を感じる作品ですよ。
これまで数多くのロードムービーつくられてきたでしょ。道は人生ですね。映画の題材にはうってつけですよね。
ストーリー展開、カット割り、音楽の使いかたが、監督だけの新しい色を見つけてます。
娯楽大作のなかで、こういった新しい映画がでてくるアメリカは広いですね。
こういった小品にもっとスポットライトをあててほしいです。
ほかの作品も観たくなる監督です。