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コクーン

映画「コクーン」
1985年のアメリカ映画です。

監督がロン・ハワードですね。

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トム・ハンクスが月へ行く「アポロ13」や、

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最近では「スター・ウォーズ」のハン・ソロが主役の映画を撮り、アメリカを代表する監督になりましたね。

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この映画「コクーン」は、ロン・ハワード監督の初期の作品です。

青い海と青い空のフロリダにある、老人ホームが舞台です。

三人のおじいちゃんがいるんですね。三人の楽しみは隣りの空き家に忍び込み、そこの広いプールで泳ぐことなんですね。そのスリルが少年時代に戻り、三人の活力となってるんですね。

あるとき空き家が、ウォルターという男に買い取られちゃうんです。そしてウォルターいう男は、なにやら海底から大きな球体を引き揚げ始めるんですね。球体はいくつもあるんですね。なんだか怪しい男ですよね。

三人のおじいちゃん達、やっぱりあのスリルが忘れられない。買い取られたあともプールに忍び込んじゃうんですね。

プールのなかには、海底から引き揚げられた、あの球体が沈められていたんです。

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すると、おじいちゃん達、生気がわきあがってくるんです。若かったあの頃のエネルギーが全身をかけめぐっていくんですね。

「最高の気分、世界を征服したみたいだ」

体がじっとしてられない、女性を口説きたくる、踊りたくなる。この辺りの、おじいちゃん達のはしゃぎぶりが痛快ですよ。


そんな三人を、ウォルターは暖かい眼差しで見守っているんです。やがて、三人のおじいちゃん達は、ウォルターと仲良くなっていくんです。

そんな三人を、老人ホームのほかの皆んなは、あまり良く思ってないんです。嫉妬ですね。

ところが、どうもあのプールにつかると生気がみなぎるとわかったとたん、他の皆んなもプールに押しかけてくるんですね。集団心理ですね。

他のみんなもエネルギーが全身かけめぐります。みんな「最高の気分、世界を征服したみたいだ」と、なるんです。

プールになにがあるのか。あの球体なんなのか。


球体を運んでた男ウォルター、実は宇宙からやってきた宇宙人だったんです。


球体は大昔に地球に飛来した、彼らの宇宙船だったんだね。球体のなかには仲間が眠っていたんです。仲間をむかえに、ウォルターに姿をかえてやって来てたんですね。

陳腐な映画かと思わないでくださいね。

ウォルター、見た目はまったく人間なんですね。みなさんが想像してる銀色の体した宇宙人とは違いますよ。

老人ホームの日々の話しの中に、この宇宙の話しが違和感なくとけ込んでくるんです。

監督の手腕ですね。

話しのもっていきかた難しいですよ。下手したらホント陳腐なものになりかねない。丁寧に丁寧に人間関係を描いています。

もちろん役者の力もありますね。

三人のおじいちゃんを演じてるのがまず、ドン・アメチー。1930年代からスクリーンに登場した役者ですね。

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そして、ウィルフォード・ブリムリー。エキストラやスタトマンなどの下積みからジョン・ウェインの1969年の主演作「勇気ある追跡」でデビューしました。

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最後にヒューム・クローニン。ジェシカ・タンディとのおしどり夫婦で有名ですね。奥さんのジェシカ・タンディもこの作品にでてますよ。

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往年の映画界を支えてきた三人の役者がこの作品を支えてるんですね。

そして、人間のかたちをした宇宙人ウォルターをブライアン・デネヒーが演じてます。

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大きな体で舞台と映画、両方で存在感をだす役者ですね。1997年の映画「ロミオ+ジュリエット」では、若いレオナルド・ディカプリオの父親を演じてましたね。


撮影当時、まだ若かったロン・ハワード監督を、往年の名優たちが盛り上げていったんですね。ロン・ハワード監督もよくこのキャスティングしましたね。少年時代、クラシック映画を夢中で見ていたのでしょうね。



ストーリーを戻すと、球体からはとてつもないエネルギーが放出されてたんですね。そのエネルギーを、おじいちゃん、おばあちゃん達は浴びてたことで生気が蘇ってたんですね。

そして別れのときがやってきます。

ウォルターに姿をかえた宇宙人は、ある提案をします。「自分たちの星は不老不死の星。年もとらない、永遠に生き続けられる。おいでよ」と、提案するんですね。

それぞれの決断がせまってきます。


スピルバーグの「E.T.」

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リドリー・スコットの「エイリアン」

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ロン・ハワードが描くとこうなるんですね。

この映画では、宇宙人を僕たちと同じ地球人として描いています。


この映画、素敵な贈り物ですよ。

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