飢餓海峡
映画「飢餓海峡」
1965年の日本映画です。
強烈な題名ですよね。
監督は内田 吐夢
夢を吐くと書いてトムと読むんですね。
トムは学生時代のあだ名らしいです。明治生まれの巨匠です。
戦後すぐの日本が舞台です。北海道の海にふたりの遺体が発見されるんですね。
その遺体は強盗殺人の犯人だったんです。しかし、犯人は3人いた。遺体がひとり足りない。そこから物語始まります。
なんとも惹きつけられる出だしですよね。
刑事役で伴 淳三郎がでてます。喜劇役者ですよね。その伴 淳三郎がこのシリアスな作品にでてるというのも惹きつけられる点です。
戦後の混乱のなかで飢えに耐え忍び、もがき、それでも生きる、私たち日本人の映画です。
北海道で長期間の撮影をおこなっています。荒れ狂う北海道の海。もの哀しくせまってくる空。凍てつく風が画面からでています。
2019年現在で戦後74年です。あまりにも今と時代が違いすぎますが、
そんなに昔のことじゃない。
戦後の混乱を生きた内田監督だからこそ描けた映画だったんですね。
本当に立派な映画です。
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