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2023年4月に読んだ本

今月読んだ本の、まとめ!

① 高野和明「13階段」

仮釈放中の青年と刑務官のコンビが、死刑囚の冤罪を晴らすべく奮闘する物語。死刑制度を取り巻く制度的な問題や、民間側の感情的な問題に触れつつ、さらに二転三転する展開でエンタメとしても完成度が高い傑作!

② 西澤保彦「七回死んだ男」

同じ一日を何度も繰り返す「体質」を持った主人公が、殺人事件を防ぐために奮闘する特殊設定ミステリ。癖の強い登場人物達、特殊設定を活かした独特な謎、ループの度に発生する様々なトラブル... 名作だと聞いていたけれど、想像以上の面白さでした。

③ 伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」

広辞苑1冊を奪うために本屋を襲撃する、という謎のシーンから始まる物語。過去と未来のエピソードが交錯し、次第にパズルのピースが嵌っていって全貌が明かされていく展開がたまらない!

④ J. オルシャ jr.&Z. ランパス編「チェコSF短編小説集2」

チェコのSF賞、カレル・チャペック賞の応募作や受賞作を中心に編まれた短編集。冒険活劇風の作品や社会風刺の効いた作品、黒い笑いの漏れるショート・ショート風の作品... と収録作の傾向は様々。

収録作では、現代の異世界転生モノを彷彿とさせる「新星」がお気に入り。

⑤ 春暮康一「オーラリメイカー」

「法治の獣」の作者のデビュー作とのことで気になっていた作品。

惑星の公転軌道を自分の都合のいいように調整(!?)しているらしい異星生命体の謎をめぐる表題作と、微小生物の集合が示す驚愕の生態を題材にした短編を収録。「法治の獣」でもそうだったけれど、科学ネタと思索、物語が上手くまとまっているのが魅力。

⑥ 山崎靖夫「電気雑誌『OHM』100年史」

1914年に創刊された電気技術の専門誌OHMの百周年企画として書かれた本(もとは連載記事)。 100年で凄まじい進歩のあった電気分野の歴史を、それを伝え続けてきた専門誌の立場から振り返る興味深い本でした。


以上、今月の読書でした!






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