家族とお金と幸せと#2 「リタイアは楽しみ?それとも憂鬱?」
こんにちは!
ENMANの今井です。
前回のnoteはいかがだったでしょうか?
「まだ読んでいないよ」という方、
「どんな話だったっけ?」という方は
ぜひこちらから!
今回は「家族とお金と幸せと」の連載第2弾として、
リタイア後の暮らしについて書いていきたいと思います。
私自身まだ31歳なので、まだまだこれからではあるのですが、仕事柄、様々なシニアの方と会話させていただいてきました。
その中で気が付いたことなども踏まえて、お話できればと思います。
今回も3分程度で読める分量になっていますので、
お手すきの際に楽しんでください。
それでは本編どうぞ!
リタイア後の生活は楽しみですか?
最近、FIREやアーリーリタイアなんて言葉を耳にするようになりました。
とはいえ、多くの方はなんとなく定年まで働き、
やがて定年退職するとお考えではないでしょうか?
では、ここで質問です。
「あなたは、リタイア後の生活、楽しみですか?」
かなり古いレポートなのですが、リタイア後の生活イメージについて日米比較したレポートがあります。
参考URL:https://www.smbcnikko.co.jp/news/release/2004/pdf/040224.pdf
レポートによると、なんと日本では楽しみな方は3割くらいしかいないというのです。
アメリカは半数以上の方が楽しみにしていて、他方で憂鬱と回答した方は1割にも満たないです。
一方、日本は3割が楽しみ、3割弱が憂鬱という何ともいたたまれない状況…
20年たって、少しずつ状況は変わってきているかなとは思いますが、とはいえ個人的には非常に衝撃を受けたレポートです。
なぜ日本は楽しみな方が少なく、憂鬱な方が多いのか?
皆さんはなんで日本は憂鬱な方が多いんだと思いますか?
ここからは、公開資料から私なりに考察してみたいと思います。
先述のレポートでは、年金受取額や現有資産への満足度についても日米比較をしています。
ちなみに、これも衝撃です苦笑
年金受取額、現有資産双方に不満爆発の日本と、満足しているアメリカ…
この比較結果を見ると、
老後資金の不安から、「生きるために節制を考えねばならない」、「本当はやりたいことがあっても夢を描けない」などの悩みを抱える方が増えるのではないでしょうか?
結果として、日本人はリタイア後の生活に憂鬱を感じやすい傾向があるのかなと思います。
老後資金の不安が出る理由
では、なぜ老後資金の不安が出るのでしょうか?
大きく2つの理由があるように思います。
第1に、資産形成の仕方に違いがあるということです。
日本は給与をコツコツ貯金して、リタイア後に取り崩していく傾向が強いと思います。
実際、現金、株式・投資信託(投信)や年金・保険などの保有額の比率を
日米で比較すると、
・現金特化の日本
・運用中心のアメリカ
とはっきりと特徴が違うことが見て取れます。
アメリカは給与を運用し、資産を増やす傾向があるので、資産総額も増えますし、結果として老後資金の不安も薄れるのだろうと思います。
ただし、昨今はNISAなど投資の機運が少しずつ高まっていますし、これからリタイアを迎える世代の状況は改善していくのではないかと思います(願望も込めて)。
第2に、税金の問題です。
そしてこちらは2004年当時よりも状況は悪化していると言えます。
消費税は段階的に5%から10%まで引き上げられましたし、資産を後世に残す際の増税も進んでいます。
特にお話を伺ったご高齢の方で多かったのは、
「昨今の地価上昇で不動産が高くなりすぎてしまった。相続税の話もあるし、子供にある程度現金で残してあげたい。でも、自分の介護の費用なども考えなくてはならない。だから不安。」といった声です。
では相続税、アメリカは高いと思いますか?
確かに料率は高いのですが、実は控除枠が約8億円と非常に大きく、ほとんどの方(人口の約99%の方)が相続税は無税なんです。
対して日本では直近でも控除枠が減額されたり、
タワマン節税にメスが入れられたりと
税金を絞り取る方向で税制改正がされていますよね…
一方で、先ほど例に挙げた方のように、地価が高騰しています。
そのため、そんなに現金や株は持っていないはずが、不動産価格が高まり、相続の際の評価額がとんでもないことになりそうということが分かったという声が増えてきているのでしょう。
このあたりも老後資金の不安や資産を家族に残す際の不安になっているのかなと思います。
リタイア後の暮らしをより良くするために
ここまで日米比較をしながら、
リタイア後の暮らしに焦点を当ててお話してきました。
今日の話をまとめると、
では、リタイア後の生活をよりよいものにするにはどうすべきでしょうか?
前回のnoteと似たようなコメントになって恐縮ですが、
大事なのは「理想のリタイア後の暮らしを描くこと」だと思います。
少し前の映画で「最高の人生の見つけ方」という映画がありました。
個人的に大好きな映画の1つなのですが、
この中で、「やりたいことリスト(作中では「棺桶リスト」」というものが出てきます。
余命宣告された男二人が、棺桶に後悔を持ち込まないために、やり残したこと(棺桶リスト)に書き留めた事柄をやり遂げるための旅に出るという物語になっています。
あなたは、リタイア後、夫婦でどんなことをしたいですか?
パートナーの方はあなたがリタイアしてからどんなことをしたいと思っているでしょうか?
「今すぐ答えてください!」
なんてことではもちろんないですが、
少なくともお話しされてはどうかと思います。
話しながら少しずつでも、
・自分はどんなことをしたいのか
・パートナーにどんなことをしてあげたいのか
・子供にどんなことをしてあげたいのか、
などリストアップして、それをやるために今どんな準備ができるか、
しておこうかと考えてはどうでしょうか?
いかがでしたでしょうか?
ただ老後資金の不安を抱えるよりも、
楽しい暮らしを思い描いて、今しっかりと準備する。
そんな方が増えると、幸せの総量はきっと増えるだろうなと思います。
また、私自身そういった方々の「できない」というお悩みを解決して、「こうやればできる」に変えていきたいと思っています。
今回は主にリタイア後の暮らしを考え始めた方を念頭に、リタイア後の暮らしをより楽しんでいただくために考えられることについて書かせていただきました。
次回は、今回のnoteで書ききれなかった税金の部分、特に相続税に関して書いてみようと思います。
今回も読んでいただきありがとうございました!
発見があった、分かりやすかった、などあれば是非スキ・フォロー、Twitter(X)のDMなどよろしくお願いいたします!
では、また次回のnoteで!