見出し画像

physical stress theory -物理的ストレスに対する組織の反応-


physical stress theoryとは

物理的なストレスに対する生体組織の反応について、既知の知見を統合した理論

建内 宏重 他:股関節〜協調と分散から捉える 第1版 p.236, human press,横浜, 2020

文献紹介

今回の参考文献はこちら💁‍♂️


文献要約

身体に加わるストレスに関連する複合的指標

例えば、関節に加わるストレスの大きさが小さいものでも、それが長時間、頻回に加わると、関節にとっては大きなストレスとなる。また、ストレスの種類によっても組織の反応が異なる。


物理的ストレスが組織の適応に与える影響

適度なストレスにより組織の形態や機能は維持される。
ストレスレベルが高すぎても低すぎても組織にとって負の影響が生じる。

まとめ(HOAを例に)

変形性股関節症患者では、股関節軟骨に圧縮という種類のストレスが加わっていることが想像できるだろう。そのストレスレベルが高くなると骨頭陥没などの骨損傷が生じる。だが、剪断などのその他ストレスがどの程度加わっているか、厳密には分からない。そのため、現時点では「量」と「時間」の要素を加味した評価を行い、コントロールすることが必要となる。

変形性股関節症や変形性膝関節症の進行を予防するには、関節に加わる物理的ストレスをいかに制御するかがポイントである。
次回は、変形性股関節症患者への物理的ストレス制御についてまとめてみる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?