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手をアイシングすることでTKA後の術後痛が軽減される



文献紹介

今回の参考文献はこちら💁‍♂️


文献要約

手術後の患部の冷却療法は、鎮痛剤として、また疼痛や腫脹を軽減し、可動域を広げるために広く使用されている。しかし、冷却療法の結果を裏付ける証拠は依然として不足しており、その有効性のメカニズムは不明である。

結果

膝アイシングで24名(64.8%)、手アイシングで26名(70.2%)が快感を覚えた。

膝冷却をしても、手冷却をしても効果としては変わらない!

二元配置分散分析を用いて、疼痛強度スコア変化におけるアイシング部位(膝、手)および感覚(快、快感なし)の影響を評価した結果⬇︎

アイシングの効果はアイシング部位ではなく、快感の有無に影響されることが示された。

下行性疼痛抑制系が活性化された結果、最大膝関節屈曲時の疼痛が軽減された可能性がある。

臨床応用

患者に氷嚢を持ってもらいながらROMexすることで、疼痛をある程度抑制できるのではなかろうか…(個人的意見)

※この文献では、ROMの拡大について言及しているわけではないため、手のアイシングによってROMが向上するかは不明。
ただ、最大他動膝屈曲時の疼痛軽減が見込まれるため、その分ROMも上がりそう。

補足

臨床で試したことあるけど、冷たすぎは逆効果な気がした。
タオルを巻いたりして工夫しよう。


まとめ

膝または手の冷却によって誘発される快感感覚が、TKA後患者の最大膝屈曲時の疼痛強度に影響を与えることを示した。
手の冷却は、TKA後患者にとって治療の選択肢となる可能性がある。

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