パラ陸上 視覚障がい選手の増加について
僕がパラ陸上を始めたのは2020年秋
そこから今年でやっと3年目に入ろうという
まだまだ新人です。
僕が始めたころは、自分でいうのはおこがましいですが、いきなりそれまでの日本記録等を多種目にわたり更新し、「逸材現る!」というような感じだったと思います。それまでの僕のクラスT13(視覚障がいの中で最も症状の軽いクラス)の人数は2.3人程度で僕の記録に張り合ってくるような選手もいませんでした。
しかし、それから月日が経つにつれT13のクラスには示し合わせたかのように次々に新たな選手が入ってきました。そしてわずか3年の間に僕の記録もいくつか抜かれました。
そういったこともあり、取材の際に人数が増え記録が抜かれたことについて質問されることが多くなりました。
僕の感想としては、冒頭でも書いた様に「逸材現る!」というポジションにいたはずなのに、どんどんその空気が薄くなっていくことについては複雑な気持ちはありました。(笑)
ただ、
本当のところはどうかはわからない
そんなことは全く考えていないかもしれない
それでも、もし0.1%でも、
新しく入ってきてくれた選手の心の中に僕の存在がパラ陸上に一歩踏み出すきっかけになっていたり、この世界に飛び込んでからの楽しみの一つになっていたのであれば僕は十分だと考えています。
今まで戦っていたフィールドから
違うフィールドへ踏み出す覚悟も
たった一人で記録を追究することの
難しさと切なさも
少しだけ先に始めていたからこそ知っている、僕だからこそそう強く思え、「影響を与える人間になりたい」という僕の夢にもつながると考えています。
そしてT13というクラスは健常者ともさほど差はないクラスの一つだと思います。世界の記録を見てももっと高いレベルで戦える、戦わなければいけないクラスだと考えています。パラ陸上全体のレベルを上げていくためにもその礎となるような活躍を互いに切磋琢磨しながら、尊重し合いながら、どこまでも登っていきたいと思います。
ただ、僕は負けませんけど