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眠らない街
東京は眠らない街と呼ばれており、深夜になっても外はキラキラした光でいっぱいだ。その情景に見惚れたり、時に絶望なんかしたりして、それぞれの生活がいつまでも続いている。
自身は大阪から東京にやってきたため、それなりに大きな建物を知っているつもりだったのだけれど、東京の建物は高さはもちろんのこと何よりも数が多い。どこを見渡しても大きな建物に囲まれていて、すこし息苦しさを感じる。それは近くから見たときに起きる現象で、遠くから見たときは光の多さに魅了されたのか、目に映るすべての建物が綺麗だと感じる。
夜に眠れなくなったとしても、東京の光り輝く建物を見ていると誰かの生活がまだ続いているみたいで、寂しくなんかならない。そんなことよりも、どうやってこの素晴らしい夜を過ごそうかと胸が高鳴るし、キラキラした光を見ているだけで、大切な誰かの顔を思い浮かべたり、過去の思い出が蘇ったりして、救われる夜がたくさんある。
東京のキラキラした光は刹那的なもので、その瞬間を捉えなければ、すぐになかったことになってしまう花火のようなものなのかもしれない。いや、実際には手を伸ばせばすぐにでも届いてしまうんだけれど、不可思議な夜はそんな野暮な真似をさせない。
東京は綺麗で、それでいて儚い街だと思う。眠らない街、キラキラした光がたくさんある街、希望と挫折の町、綺麗と儚いは表裏一体で、目にしたものにだけにしか感じることができない代物だ。
足を運べば運ぶほどに、東京がどんどん好きになっていく。次はどんな街でどんな感動と出会えるのかを想像するだけで胸が高鳴る。これから先も東京でたくさんの思い出を作っていく。そして、その間にも思い出の詰まった場所も変化していくにちがいない。たとえ思い出の場所が形を変えたとしても、ずっと心の中に記憶が残り続けるのだろう。
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