猫になる(10) ねこは二度ねごとをいう
ねこは寝てるとねごとをいう。寝言。猫言。
しかもしょっちゅう。
その声は、ふだん聴き慣れないもので、
かん高い声で「ああああああ」みたいなときや、
かん高い声でウラメシヤ〜〜のイントネーションみたいな「にゃああああ」や、さまざまな声を発する。
毎回ビミョーにちがくて、真夜中にきくと一瞬ビックリする。
うちの子がねごとをいうときは、目が半分くらいひらいていて、
眼球も手足もビクビクっとけいれんしていて、
みため的にもちょっとコワイ。
このまえいっしょに映画をみたときもそうだけど、
ねこがみた自分自身の夢ってどんなんだろう。
だいたいいつも手足をかいているので
走りまわっているんじゃないかな、とは、おもう。
うちの子は生後6ヶ月くらいからうちにやってきて、
その直前の嵐の日に友人に保護されてきた。
だから、もしかしたらそとの世界をおぼえていて、
樹々のなかを自由に走りまわってるのかもしれない。
または、夢のなかでも、我が家のうちのなかで過ごしているのかも。
ねこのあたまの中をのぞいてみたい。
うちの子ノエルにちゅ〜るをあげます。