映画ラジオ・フライヤーをみる

1992年の作品。
主演の俳優は、兄役はのちにロードオブザキングの主役。
弟役はジュラシックパークの男の子。
また最近ではペリリュー沖縄戦記が原作の米ドラマのザ・パシフィックにもでていた。

この映画、継父からDVを受ける弟、そして兄と母のストーリー。

実家に暮らしていた頃、3倍ダビングした映画が数本あって、そのなかにあった。

当時からとくに面白い作品とも思っていなかったけど、中高生の頃から60年代のアメリカンノスタルジックとファンタジー的な世界で何度も何度もみていた。

ラジオフライヤーの他に、ジブリの初期作品(ナウシカから紅の豚あたりまで)、海がきこえる、ハンバーガーヒル、スタンドバイミー。
そんな映画のダビングがあった。
兄がレンタルビデオで借りてダビングしたものだと思う。

それから20年ほど経って、偶然アマゾンでみつけて、ずっとチェックしていた。
そして最近メルカリでみつけてDVDを買えた。400円。
いまみたら同額でレンタルできるし、中古DVDも同額くらいで買えるみたい。
こんなに待たなくてもよかったけど、これもひとつの出会い。

20年ぶりにみると、当時はダビング後の3倍のVHS画質。
今回は2004年製のDVD。
画質がクリアすぎて驚く。


ちなみに先日プライムビデオでスタンドバイミーをみた。
こちらもVHSのコントラスト皆無な映像の思い出だったから、画像が鮮明すぎた。
父がノルマンディーの英雄だったことが自慢のメガネの男の子。
父が酔ったとき片耳をストーブに押しつけられたってエピソードがあった。
今回の映像をみるまで左耳が火傷の跡の特殊メイクをしていたことに気づかなかった。


さて。さてじゃないよ。
ラジオフライヤー。
お母さんが再婚後、カフェレストランみたいなところで働いていて、その制服が全身ピンク。
僕が中高生のときみた時は可愛いなって思った記憶があったけど、今回はそれほどでもなかった。
中高生から20年間かわいいものに見慣れたかもしれない。
お母さんは当時のメグライアンみたいな顔をしていていま見ても可愛い。
中盤に弟にDVして継父が留置→色々な支払いが滞る中での電話対応中、兄弟に怒鳴り散らすお母さんのキレっぷりのシーンはすっかり忘れていて、切羽詰まった感が印象的だった。

ここからネタバレ注意。

父が酔うと弟に手を出す。
その父なんだけど、ネットでキャストを調べるとちゃんとした俳優さんだった。
映画の中では極力顔出ししてなくて、終盤弟を車で追いかける時に真っ暗な車内で時々入る街灯の灯りで酔ってドロンとした目が一瞬映るのが怖かった。

兄弟は継父からの暴力から逃れるために、空き瓶収集や池ポチャのゴルフボール拾いで貯めたお金で自作飛行機を作って、弟はそれに乗って旅立つ。
20年前みた時、ラストは子供騙しだなと思っていた。

でも今見ると、飛行機で旅立つはシンボル的なもので、弟が自ら命を絶ったとか、遠くに行かなきゃいけない理由があったとか、なんかそういう意味なのかなと。

最後の大きくなった兄(トムハンクス!)が涙を目に浮かべながら話していることもDVD画質ではじめて気づいたし、思い出は心の中、云々のフレーズも意味深かだ。

ぜんぶ読み違いかもしれないけど、VHS画質でみた思い出メモリーと今回のDVD画質+大人目線での感想がまったくちがう。

小さい頃にみた作品を今みるって、みる環境も音も映像もみている主体としての自分も全部ちがうのが面白い。

最近みた古い映画で面白かったのは、グーニーズ、ラッシュアワー、スタンドバイミー。娯楽性ならダントツでインディージョーンズ三部作。




うちの子ノエルにちゅ〜るをあげます。