たわいもない話を永遠にききたい
書籍プリズンサークルという本を読んでいて、あと残り数ページで読み終わるんだけど、なかなか読み切れない。
受刑者たちの対話式の更正プログラムについてかかれていて、受刑者たちの生い立ちや犯罪歴、現在の刑務所が抱える問題や課題など、読んでいて横隔膜あたりに重りが乗っかるような話が多い。
ここのところイチャンドン監督をはじめとする韓国映画をみていて、どの作品も社会問題をあつかっていて、考えてもスカッとする答えにはたどり着けず、消化不良となっている。
気づけば身の回りの作品は作り込まれていて無駄がない。
120分の映画は120分みっちり計算されたつくりをされていて、観客をひきつける刺激とスポンサーの宣伝と作り手の想いがつまっていて、みていて重くなるときもある。
SNSも気づけばはじめに広告ありきとなり、どのひとにも同じようなコンテンツが届き、みてみてこれ!系のこんなことありましたポストも玄人っぽくて嘘っぽい。
気づけば刺激が強い映像や話題もあまり欲してなくて、2組の山田が唯に告ったとか、最近魚の目がいたいとか、202号室のじいちゃんがまたスーパーの袋でゴミだしてたとか、たわいもない話がききたい。
ふーんな話なんだけど、AとBがじつは知り合いだったりとか繋がっていたりとか。
あの話ってこれに似てないか、とか。
こうすればビジネスに繋げられるかも、とか。
そういう意味で山下道ラジオは数少ない延々ときいてられるコンテンツ。
両者ともにプロのクリエイターなんだけど、扱っているテーマは身近なことが多く、日々おふたりの興味や環境も変化していって興味はつきない。話がときどき深い。
山下道ラジオを200回目くらいから1回目までさかのぼって聞いてみようと思い立ち、2ヶ月以上かけて100回目あたりまできた。
山下さんの話で、90年代に60年代のアメリカの作業着が流行ったんだったら、2020年代に90年代の企業Tシャツが流行るかもしれないと思い立って、メルカリでグッドウィルのTシャツや偽ポロ(ラルフローレンのバッタもん)のシャツなんかまで買いまくった話が面白かった。
なんかこういう誰も傷つかない話、たわいもない話、わりと無駄な話、無駄に怒っている話、だれかの日常のはなしを永遠ときいていたい。
noteはブログのかわりだとおもってポスト専門につかっていたけど、いいねをしてくださる方とか、わりとそういった日常ほんわか系のことが書いてあったりして、なんだか無性にありがたいとおもった。
そういう平和でゆるい話がバンバン更新されるサブスクとかあったらはいってみたい。