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起業したら簡単に損切りするな!耐え続けることにこそ意義がある

去年の秋頃から久しぶりに株をやっています。今年の4月は給料より多い利益が出ましたが、5月は損切りして給料以上の損失でした。

よくビジネスでは「撤退する勇気が大切」と言われます。事業計画書を作る時にも「撤退基準」を策定しますが、まだ始まっていない事業に対して撤退基準を想定するのは難しく、なおかつあまり考えたくないことから、決めきれないケースが多いです。撤退基準を決めたとしても撤退することが賢明か?、それとも耐え続けるべきか?の判断は難しいです。

今回はリソースの豊富な大企業の新規事業やスタートアップではなく、スモールビジネス、特に地方でのローカルスモールビジネスは簡単に撤退(損切り)しないことが重要では?と株の損切りをしている時に思い浮かんだので筆を取ってみました。
先月の資産はマイナスでしたが、損切りが無駄な損失に終わらないことを祈りながらこの記事を書いています。

株の取引も損失が増えてきたからといって損切りするのはもったいない場合が多いです。数日単位ではマイナスであっても数年単位で見ると屈伸に過ぎなかったということも。

スモールビジネスの醍醐味は、大手が参入しづらい分野で事業を展開する点にあります。そうした側面からも、売上を伸ばすこと以上に、リスクやコストを最小限に抑え、長期的に耐え続けられる経営を目指すことが前提となります。

起業のタイミングと起業初期の試練

起業に完璧なスタートを求めるのは難しいです。
資本(ヒト、モノ、カネ、情報)が十分に揃うことでさえも難しい上に、機会(チャンス、タイミング)や運は判断が難しい。

私がお世話になっている方がよく言うセリフがあります。

歌が上手いから紅白に出れるわけじゃない。歌が上手い人は素人でもたくさんいる。運やタイミングも大事。

ほんこれ!
「30歳になったから起業しよう」「3年経験積んだから独立する」など起業のタイミングは人それぞれです。タイミングに関しては「思い立ったら吉日」だと思います。

①耐え続けることで学びと成長の機会を得られる

万全な状態で起業できる人はきっと少数派だと思います。その他の人たちは起業後はできる限りコストをかけずに時間をかけて修正していくしかありません。

勢いで起業すると躓きの連続です。
売上が伸びない、顧客が増えない、仕事がない、資金が回らない…
これらは起業したら誰もが通る道ではないでしょうか?

こうした苦難を目の当たりにしてはじめて自分の未熟さに気づきます。

事業がうまくいかなかったり、その時々の課題に直面するたびに会計や営業、マーケティング、経営などをもう一度振り返って勉強し直しました。
自分はKindle Unlimitedでいろんなジャンルの本を並行読みしています。

もちろん、知識を深めたからといって売上が上がるわけでもなく、効果を実感するまでには時間がかかります。
しかし、苦難や課題を通じて学んだ知識が情報から経験に変わることで初めて自分のものにすることができます
「学びと成長の機会を得られる」が1つ目の耐え続けるべき意義です。

②耐え潜んで時勢を読み、変動を乗り越える

個人や会社が変えられることは限られています。
1年、1年、新しいサービスや流行があれば衰退もあるのが世の常です。
大きな変化ばかりを期待するのではなく、自分自身や従業員、事業の成長など1日、1日の小さな変化の積み重ねをしっかりと観察しておくことも重要です。

1日、1週間、1ヶ月あっという間です。何年経っても時間が足りなすぎる。
過ぎ去った時間は取り返せません。

「今月もイマイチだったな〜」と思っても数字には反映されない収穫もあるはず。

5年、10年後に残っているのは誰か?
市場や経済、競合も変わりゆく中でチャンスを掴むことができるのは苦難に耐え続けた企業だと思います。

自分だけでは動かせないものが動いたとき、道が切り開かれるはず。

成長や腐敗とは緩やかに進行するものであろう。
ゆったりと、それでいて確実に。この世界とて同じ事。急激な変化は同時に歪みも生み出す…。

『オウガバトル64』アンキセス

③イノベーションのチャンス

人生と同じように、事業を続けていると苦難が次から次へとやってきます。苦悩し解決策を模索していると新しいアイデアが生まれることも珍しくありません。

自分の場合、創業当初や法人にする前に蒔いた種(手を付けていた事業)が数年越しに芽が出てきたケースも多いです。

起業当初はリソースが限らているので1つのことに全力投球はリスクが大きく、上でも述べたように、自分だけでは変えられないので周りの人の協力やタイミングが合った時に初めて実現可能になります

そのためには寝かせる時間も重要です。耐え続けることがイノベーションの芽を育てる土壌となります。

④継続することが信用・信頼

4つ目が一番重要です。

外部から見た場合、「事業を継続してる」→「耐え続けている=頑張っている」→「信用・信頼」と認識される場合が多いです。

技術やスキルが重要だと思いがちですが、一番は信用です。
「この人(会社)だからお願いしたい」となることがスモールビジネスを行う上で差別化を図れる強みではないでしょうか?
人とのつながりや人間関係などは一朝一夕で築き上げられるものではありません。そのためにも継続(耐え続けること)が重要です。

分かりやすい例が「融資」です。
起業直後は満足のいく融資が受けられないケースが多いです。
これまでの実績や事業の計画性も判断基準となりますが、何よりも起業したばかりで信用が無く、十分な融資が受けられないのが実情です。

さいごに

耐え続けて経営するには、揺るぎない信念と経営理念が大切です。
勢いで起業した一人ですが、今思い返してもこの2つは完璧だったと胸を張って言えます。

個人事業主から法人化して変わったことも多いですが、成長途中である現在も一貫しているのは「耐え続ける」ことです。

行動には必ずリスクが伴いますが、リスクを受け入れ、向き合えるようになると耐え続けることも苦しくありません。

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諏訪 亮祐
最後まで読んで頂きありがとうございます。 戴いたサポートはスキルアップに使わせて頂きます。