
姿勢管理は1度で決まらない
こんにちは。今日もつらつらと書き連ねていこうと思います。今回のテーマは「姿勢管理設定の難しさ」について。
姿勢管理の重要性と難しさ
リハビリを進める上で、姿勢管理はとても大切です。しかし、実際に姿勢を設定・管理するのはかなり難しいと感じています。では、どのように姿勢管理を達成していくのか?
結論から言うと、親や介護者の協力が必要不可欠です。
なぜなら、姿勢というのは時間が経つにつれて自然と崩れてしまうものだからです。また、長時間同じ姿勢を保つこと自体が大変ですよね。そのため、リハビリの限られた時間内で完璧な姿勢を設定するのは非常に難しい。
そこで重要なのが、日常生活の中で介護者が姿勢の変化を観察し、調整することです。
普段の生活の中で姿勢を考える
例えば、学校生活の中で座位をとる際に、
• どのタイミングで姿勢が崩れるのか?
• どの動作が特にやりにくそうか?
こういった情報を共有することが大事だと考えています。
また、夜間の姿勢管理も難しい点の一つです。リハビリの時間は日中なので、実際に寝る環境での調整ができません。そのため、「こういう感じで良いかな」と設定しても、実際に寝てみると違和感があったり、翌朝に体の痛みが出たりすることがあります。そこで、親御さんに睡眠中の様子を観察してもらい、フィードバックをもらうことで、より適切な調整ができるようになります。
このように、姿勢管理は一度設定して終わりではなく、試行錯誤を繰り返しながら調整していく必要があるのです。
姿勢管理はみんなで考えるもの
そもそも「姿勢管理はセラピストが決めるもの」ではないと思っています。大切なのは、セラピスト・親・介護者・本人が一緒に考えていくこと。リハビリ全体に言えることですが、姿勢管理もチームで取り組むべきものだと思います。
だからこそ、親御さんには「先生がこう言ってたけど、うちの子にはこっちの方がいいかも」という意見をどんどん出してほしいんです。
ただ、セラピストの立場上「まずはこの方法でやってみましょう」と提案することになります。
親御さんも一生懸命取り組んでくださいますが、
「この設定だと逆に良くない」というポイントをしっかり伝えないと、うまくいかないこともあります。
そこで、姿勢設定のポイントを押さえておくことが重要になります。
姿勢設定のポイント
1. 本人が安楽で、動きやすい姿勢であること
2. できれば左右対称を意識すること(完全な対称が難しい場合もある)
3. 座位・立位では足がしっかり地面についていること
4. アライメント(体の並び)が整っていること
5. 体重が適切に分散されていること(一箇所に負担がかかりすぎると皮膚トラブルや痛みの原因になる)
このような点を踏まえて、僕は座位や立位、歩行器の設定をしています。ただし、その人に合わせたオーダーメイドの調整も必要なので、多少の左右非対称を許容しつつ、逆に動きやすいように工夫することもあります。
親御さんに見てほしいポイント
親御さんには、以下のような点をチェックしてもらえると助かります。
• 動きにくそうではないか?
• 左右どちらかに極端に体重をかけていないか?
• お尻や背中に痛みを訴えていないか?
こういった情報を共有してもらうことで、再調整→フィードバック→再設定という流れを繰り返しながら、最適な姿勢を見つけていくのが理想です。
まとめ
姿勢管理は、一度決めて終わりではなく、日常生活の中での観察と調整の繰り返しが重要です。
リハビリの場で決めることはあくまで「仮の設定」であり、実際に生活する中でのフィードバックをもとに、より適切な姿勢へと調整していくもの。
だからこそ、親御さんや介護者の皆さんの意見がとても大切です。一緒に試行錯誤しながら、その人にとって最適な姿勢を見つけていきましょう。
インスタもやってますのでよろしければ見てみてください。
Youtubeもやってます
それではまた!