インドが好きかもしれない
とにかく、煩い、汚い、臭い。
インドはそんな国だった。
街に出れば、褐色の肌をしたインド人で溢れ、女性はサリーを身に纏い、頭にはターバンを巻いている者もいる。牛や犬だってたくさんいる。
大気汚染が激しく、糞尿も其処かしこにある。
店先で売っている食べ物には蝿が集っている。
少し歩けば、旅行者からぼったくろうとする輩がが近づいてくる。
物乞いもシャツを引張りながら後を付いてくる。
それがインドである。
とにかく、刺激的だった。
帰国すると、日本の景色に安心感どころか、物足りなさすら感じた。帰国したら蕎麦を食べようと意気込んでいたのに、インドカレー屋に入ってしまった。
間違いなくインドに心を奪われていた。
旅がスタートした頃はインド人に話しかけられても無視すると決め込んでいたが、途中からは積極的にコミュニケーションを取るよになった。すると、恐ろしいほどに旅が楽しくなった。ローカルならではの情報に接することができたし、たくさん助けてもらった。
インドは煩くて、汚くて、臭い。
それでも、最高な旅だった。