ネパールの首都カトマンズへ
バラナシから先は陸路でネパールの首都カトマンズへ向かうはずだった。
デリーから帰国する予定なので、カトマンズからデリーに戻る必要があるのだが、いかんせん航空券が高い。デリーからカトマンズの航空券は安い。ならばと、一旦デリーに戻ることにした。
ぶっちゃけると、インドが楽しくなっており、航空券の高騰を言い訳にネパール行きを断念して、このままインド周遊も悪くないなと考えていた。
デリーに戻ってからは市内を観光をしたり、タージマハルのあるアーグラに訪れたりして過ごしたた。さらっと書き進めているが、タージマハルは完璧なシンメトリーで、その美しさは圧巻だった。何時間でも見ていられた。
デリーで数日過ごしたのち、重い腰を上げてカトマンズへ向かうことにした。
ネパールに到着すると、インドのお隣とは思えないほど、人も街も穏やかで面食らった。
そして、この街はとにかく飯が美味い。
ダルバートという米飯、豆スープ、カレー、漬物がセットになった料理は香辛料も控えめで、日本人好みの味付けだ。しかも、食べ放題である。
帰国直後に近所のネパール料理屋でダルバートを注文するほど気に入った。
カトマンズ滞在中は、ヒマラヤ上空を飛行するマウンテンフライトも楽しんだ。
元々、登山が好きなこともあり、エベレスト、チョオユー、ローツェ、マカルーといった8,000m峰が広がる景色は感動そのもので、例のカレーの250倍となる230USドルの料金設定も気にならないほどだった。
小型航空機でのフライトだが、乗客は窓側座席にだけ配置され、存分にヒマラヤを目に焼き付けた。
終始、「うぉー!」とか言っていた気がする。
カトマンズは良くも悪くも刺激が足りず、滞在2日目ともなると、既にインドの喧騒が恋しくなっていた。
旅が始まってから、ろくに運動もせずにスパイスばかり摂取していたので、汗をかこうとサウナに向かった。
フィンランド式サウナで冷水シャワー、外気浴もあって気持ちよく整えそうだったが、まさかのゲイおじに口説かれ続け、更衣室まで追いかけられるという稀有な経験をした。
可愛いだの、ホテル行きたいだの。
これがネパールで一番の刺激的な経験だったかもしれない。(新たな扉は開かずだったが…)