聖地バラナシで触れた死生観
ヒンドゥー教の聖地であり、旅人を強く惹きつける街がガンジス川のほとりに存在する。
それが「バラナシ」だ。
結果として、バラナシには5日間滞在することとなるのだが、帰国日が決まっていなければ、間違いなくこの地で沈没していたと思う。
何をするでもなく、ただガンジス川を眺め、沐浴を見学し、時には火葬場へ赴く。
生活用水としても利用されているので、洗濯している者や、歯磨きしている者に遭遇することもある。
歩き疲れたら10ルピー(約18円)のチャイを飲み、またブラブラする。
すると客引きや、現地の子どもたちが話しかけてくる。気が向けばお喋りをする。
夜になるとバラモンによるプージャの儀式を見学する。この繰り返しだった。
もっとも、火葬場は生活空間と隣り合わせで非常にオープンであった。目の前で幾つものご遺体が火葬されていると思えば、牛や犬が供花やゴミを漁り、すぐ近くでは子ども達がガンジス川に飛び込んで遊んでいる。子どもが水葬される場面にも遭遇した。
生と死が隣接しているだけに、インド人の死生観や、いつか訪れるであろう死にむけて大切に生きているのか、そんなことを考えさせられた。
そんなことを考えていたら、いつの間にか5日も経っていた。
余談だが、バラナシは外国人旅行者も多い。
ということは、外国人向けレストランも多い。バラナシ滞在中に通ったSushi cafeの炒飯が抜群に美味かった。正直、近所の町中華を超える美味さだった。