現場に必要な熱量の出し入れについて
現場でスポーツトレーナーとして活動していると
選手のリハビリや怪我の対応など常に冷静でいることが求められる。
私自身もスポーツトレーナーとして活動し始めて12,3年経つ頃までは
大きな声を出して熱っぽく現場で指導したり、語る事はほとんどなかった。
それは自分自身が熱すぎて相手に引かれたり、全力を出すことを恐れていたような
過去も影響していると思う。
しかしある現場で帯同した時に、選手が人生をかけて臨む姿勢を敗戦後の涙から感じ、それに対して自分の姿勢の未熟さを嘆き猛烈に反省した事がきっかけとなって選手やチームの環境的にそれが求められるなら精一杯の熱さを選手にぶつけるように今はしている。
あのトレーナーは熱い人だ!!
〇〇トレーナーはいつも冷静でクールだ!!
どっちが良いとか自分はどっちタイプだとか言うのではなく
私は経験的に一人のトレーナーの中にいる
熱さと冷静さを出し入れが自由にできる方が現場では重要だと考えている。
役割が明確で一箇所に一生行くのであればもしかするとどちらかだけでも良いかも知れないが。
試合サポート等では感情的になりすぎずに冷静に状況判断ができ
誰に対してもクールに対応できる方が良い場合が多いだろう。
しかしハードなトレーニングを指導する際や
なかなか煮え切らない選手にゲキを飛ばす時には熱く語る方が響くことも多い。
トップアスリートが自分の感情を試合状況等で臨機応変にコントロールするように。そういった選手に関わるスポーツトレーナーも臨機応変に出し入れができる熱量が必要だとここ最近は強く感じている。
ちなみにいうといざという時に熱く伝えようと思っても、そういった感情を普段味わっていないと上手く伝わらない。
例外なく勝ち続けるような指導者は冷静であっても内から滲み出る熱量が凄まじく。そういった指導者と共に活動するたびに自分の不足を知ることができる。
反対に口先だけで厳しい表現で叱咤激励をしていても、心が冷めていると選手には伝わりにくい。
どういった現場に出るかにもよるが、熱量の振れ幅が大きい方がどんな環境に対してもアジャストしやすいと思う。
多くの競技で全力で取り組めない選手は自分の熱量のコントロールができていない。
全力の出し方を忘れてしまっているような感じだ。
そういった選手に全力を出させるためにはスポーツトレーナー自身が背中をみせて全力とはこういうものだと熱さを全面に語り、行動すると選手に火がつき行動が変わって行くこともよくある。
選手のやる気スイッチに着火させるためにも
スポーツトレーナーの資質の重要な部分として
自分自身の中にある炎を燃やし続けること。
これを大事に時にその炎を隠す手法も身につけられると多くの環境で冷静な判断に繋がると思う。
今回は少し抽象的な表現になってしまったが。
現場のトレーナーに必要な要素として"熱量の出し入れ"について
頭にとどめておいてもらいたい。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。