モチベーションに依存せず、アウトプットの質/量を向上するための3つの法則
1. このnoteで伝えたいこと
飲み物を用意して、パソコンの前に座り、すぐにでも仕事を始められるのに、まったくやる気が起きない。近くに置いてある携帯ばかり気になってしまう、ということはありませんか?
仕事や勉強のアウトプットの成果を、モチベーション(やる気)に依存してしまうのは、非常に危険な行為です。
このnoteでは、モチベーションに頼らず、アウトプットの量と質を向上するために知っておきたい3つの法則について解説します。
これらの法則は、ケンブリッジ大学の医学系兼Youtuberであり、3つのサイドビジネスを運営しているAli Abdaalさんの、生産性向上のためのオンラインコースから学びました。
それぞれの法則の紹介の後に、簡単なワークショップを用意しています。生産性の基盤となるこれらの法則を忘れないように、ぜひ取り組んで頂けると嬉しいです!ではいきましょう!
2. パーキンソンの法則
最初は、パーキンソンの法則です。この法則は、英国の歴史学者・政治学者シリル・ノースコート・パーキンソンの著作『パーキンソンの法則:進歩の追求』の中で提唱されました。
この法則は「仕事の量は、完成のために与えられた時間を、すべて満たすまで膨張する。」というものです。
一言で言うと、基本的に自分で決めた期限までは、物事を先延ばしにする、ということです。簡単な例でいうと、多くの人は課題やタスクを、期限までの時間を目一杯使って完了しようとします。
パーキンソンの法則を有効活用するためには、予定していた半分または2/3ので時間で、タスクを完了するにはどうすればいいか、常に考える習慣を作ることが重要です。
指定された納期より早くタスクを完了することができれば、浮いた時間はバッファとして、成果物の質を高めたり、他の仕事のために使うことができます。
◼︎ ワークショップ
1. 長期的に取り組みたい3つのプロジェクトを、紙に書き出して下さい。
例) 英語学習、UI/UXデザインの勉強、ゴルフの練習
2. もし予想している半分の期間で、上記の目標を達成する必要がある場合、どんなアクションプランと納期を設定する必要があるか、紙に書き出して下さい。
3. パレートの法則 (≒80/20の法則)
次は、パレートの法則です。この法則は、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見しました。
この法則は「経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出す。」というものです。更に簡潔にいうと「ある事象の2割が、全体の8割を生み出す。」となります。
例として、住民税の8割は、全住民のうち2割の富裕層が担っている。会社であれば、売上の8割は、全従業員のうちの2割で生み出している、といった事象があります。
常に成果に直結する行動やインプットを見極めることが大切です。求めている成果が明確であれば、達成するための必要最低限の労力、時間がおおよそ分かります。求められる成果以上を出そうと、膨大な労力と時間をかけるのは、賢い選択とは言えません。
パレートの法則を有効活用するためには、あなたが出した成果に対して、どのような行動が、最も影響を与えたかを意識的に復習することが大切です。
◼︎ ワークショップ
1. 現在取り組んでいるプロジェクト(仕事、勉強..etc)にて、20%のどんな行動が、成果の80%を生み出しているか、紙に書き出しましょう。
例) 英語学習 - Rarejobで英会話レッスンをしている時、ダイエット - 週末に低糖質高タンパクな惣菜を作りおきしている時 or 実際にジムでトレーニングしている時。
2. 80%の時間を占めるが、成果に直結していない行動を、紙に書き出してみましょう。
例) 関連するwebサイトを流し見する、プレゼン用スライドの細かい修正をする。
4. 慣性の法則
最後は、慣性の法則です。この法則は、別名「運動の第1法則」と呼ばれます。ガリレイやデカルトによってほぼ同じ形で提唱されていたものを、ニュートンが基本法則として整理しました。
この法則は、「すべての物体は、外部から力を加えられない限り、静止している物体は静止状態を続け、運動している物体は等速直線運動を続ける。」というものです。
簡潔にいうと「止まっているものは止まり続け、動いているものは動き続ける」となります。これは物理学の法則ですが、生産性においても同じことが言えます。
モチベーションについて、多くの方が誤解していることがあります。それは、行動を起こすためにはモチベーションが必要で、最初にやる気スイッチを入れることから始める必要がある、という思い込みです。図で表すと下記のようになります。
しかし実際は、行動によりモチベーションが高まり、モチベーションが高まるにつれて、集中力が高まっていきます。下記の図のような流れです。
このアイディアは、下記のwebサイトから参照しています。要点は「集中した状態に入るのに必要なのは、"モチベーション" ではなく "規律" である。」です。
特に短期的には辛いと感じるが、長期的に見ると利益をもたらす行動をやり始める時は、強烈な負荷を感じます。例として、英語学習やダイエット、ギターの練習のようなものです。
これらをどうしても身につけたいと思うなら、やる気を待つのではなく、とにかく始めることが最重要です。英語学習なら、まず本を開いてページを1分間見つめてみる。ダイエットであれば、とにかく無心の状態で運動用の服に着替えて、外に出てみる、などです。
最も避けたいのは、長期的に利益をもたらす行動のきっかけを、気分に左右されてしまうことです。最初にどうにか踏ん張って、我慢して、5分間だけ、集中して作業するふりをしてみましょう。
そのあとは、自然とモチベーションが現れ、あなたの背中を後押ししてくれます。極限まで集中した状態(フロー状態)に入るためには、まず始めなければいけません。
◼︎ ワークショップ
1. ずっと取り組みたいと思っていたけど、手を付けられていないプロジェクトを紙に書き出します。その中で、1番価値があるものと思うものを選んで下さい。例) 自分用のWebサイトの構築
2. そのプロジェクトを "まず始める" には、何をすればいいか超具体的なアクションプランと納期を設定して、紙に書き出して下さい。
例) Squarespace でWebサイトを構築する方法を、Youtubeで検索して、2週間以内に完成できるような計画を立てる。
5. なぜだらだらと、物事を先延ばしにしてしまうのか
どうしてもダラダラしてしまう方は、下記のTEDをご覧ください。だらだらして、物事を先のばしてしまう(英語で"procrastination"と言います)メカニズムを、ユーモア溢れた表現で解説してくれます。
簡潔にまとめると、制限がない(締め切りや金銭的な損得)がない場合、頭の中の理性を持たないサルが、あなたの思考を乗っ取ってしまいます。最高に面白く、的を得た表現です。
いつの間にかTwitterやインスタを見続けてしまう人は、完全にサルに主導権を握られているので、自覚することが始めましょう。
5. まとめ
最後までご覧頂きありがとうございます。
多少なりとも生産性について、新しい発見があれば嬉しいです。
ご質問やご意見ありましたら、ぜひコメントにて教えてください。
下記に、参考文献を再喝します。興味がある方は、ご参考下さい。
▼ AliさんのSkillShareコース
▼ モチベーション < 規律に関しての鋭い洞察を提示しているブログポスト
▼ なぜ人間はだらだらしてしまうのかを、ユーモアあふれるプレゼンで解説するTED動画
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