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ギターの電導塗料を剥がした記録(テレギブ編)

今回は、「ギターのノイズ軽減のための電導塗料」の「剥がし方」を書いてみます。この作業は、最近やったので、忘れないうちに書いてみます。

今回、これをやったギターは、数年前に作成(改造)した「テレギブ」です。その詳細は、以下に譲りますが、とにかく、その改造の一部を変更したので、その記録です。

別の種類のギターでも応用できると思いますので、参考になる部分があればという感じで、記事にしてみました。ただし、自己責任でお願いします!

この作業はエレキギターのノイズ軽減策として、「コントロールキャビティ内に電導塗料を塗る」という、定番の作業の一つではあるんですが、ひとつだけ欠点があるとしたら、ハイ落ちすること」なんですよね。

私の感覚では、「ハイ落ち」というより、「バイト感(噛みつき)」が無くなる感じなんですが、一般的には「ハイ落ちする(高域が減少する」」と言われています。

実はこの作業、私が正式にオーダーしたわけではなく、改造を依頼したショップのIさんが、ご好意で実施してくれたんです。

この作業「電導塗料」を丁寧に重ね塗りしないといけないので、サービスでやるようなことではない部類の作業です。

ですが、数年使ってみて、どうしても、これが肌に合わないと思ったので、思い切って剥がしてみることにしました。

実は、私前にも、これを施されたギターを買ったことがあるんですが、そのときも、それが一因で、そのギターを手放したことがあるんです(笑)。
もちろん、これがメタル用のギターとかであれば、そこまで違和感がないのかもしれませんが、この手のVintage系のモデルとの相性が、私の中ではよくないんですよね。

せっかくやってくれたIさんには、「せっかくなのにすみません」って感じではあったんですが、一応、電話して、意見を聞いて自分でやってみることにしました(もちろん、私の持ち物ですので、勝手にやってもよかったんですが、いつもおせわになってますし、信頼している方なので)

ということで、私はプロのギターテクニシャンではありませんが、この作業は、剥がすだけであれば、やれないことはないかと思います。

以下、作業のメモです。
まず、前提の部分ですが、うちのギターの場合
Fender USA Telecaster Vintage シリーズの2003か2006年(最後の一桁が薄くなっていて読み取れない)のでして、シンラッカーではないけど80年代の頃のよりは薄い」みたいな塗装仕上げ、と私は思っています。

「対象とされているギターに塗布されている電導塗料が油性か水性か調べ、剥がすために適切な溶液を用意する」ということが大切かと思います。
私の場合、以下の方法でうまくいきましたが、作業をしてみようと思われる方は、ご自身でもできるだけ調べてからやってください。

うちのは水性の電導塗料だったそうですが、作業をした時点では、どちらが使われているのか分かっていませんでした(電話した時点で聞くのを忘れていたので)。

どっちにしろ油性なら剥がせるかなと思ったので、「少量、垂らしてみる」感じで試してから作業をしましたが、上手くいきそうだったので、マスキングを貼って、本格的な作業に入りました(もしかしたら、シンラッカーなどの場合は、ミスした時に大変なことになるかもしれませんので、やめておいた方がいいかもしれません)。

後で聞いたところ、「凝固した後で剥がす場合は、どっちみち油性を使うことが多い」とのことでしたので、これで正解であったようです。

作業途中で一滴だけ、ネックの上に落としてしまったのに気付いてすぐに拭き取ったんですが、何の影響もなかったですが、やはりこわいですよね。

後は、マスキングテープをの隙間からじわっとしみ込んでいた部分がありましたが、こちらはやはり「溶解」していました。
ただ、ピックガードで隠れる部分であったので、「私的には」問題ありませんでした。

ここからわかったのは「直ぐに拭き取ればセーフになる可能性が高く、しばらく放置しておいた場合は、元の塗装も剥がれる」ということのようです。
まぁ、当たり前かもしれませんが、それが経験的にわかりました。

私の場合、プラモデル用の薄め液を使いました。「GSIクレオス Mr.うすめ液 大 250ml」だったはずです(ちょうど自宅にあったので)。

必要なものは、
1.ドライバー(うちのはTelecasterなので、プラスとマイナスの両方を使いました)
2.マスキングテープ(普段から使うので、沢山さんあるので、それを使いました。
3.カッターナイフ(なくてもできますが、あれば多少は便利?ただし、使い方次第)
4.薄め液(私は、今回の作業で250mlのうち、3分の一程消費しました)
5.薄め液用の小皿(私はプラモデル用を使いました)
6.ティッシュペーパー(三分の一程度、消費。たぶん、60-80枚?)
※使ったのはエルモア400枚/200組でした。別にいいんですが、これを見るたびにエルモア・ジェームスを思い浮かべる(笑)
7.終了後に捨てる際に使うビニール袋(単に縛るだけで良いと思いますが、シンナーですから、良く縛ってください)

とりあえず、フロントPUの部分を外して確認。

私はマスキングテープをする前に、色々確認したいことがあったので、試しでちょっとやりましたが、普通はマスキングテープで覆ってからして下さい(もともと改造ギターですし、多少液がこぼれても、どの道、ピックガードで隠れるからいいかなというノリでやりました)。

マスキングテープを貼ってから、シンナーを小皿からちょっとずつ流し込んで、浮き上がってきた塗料をティッシュペーパーでふき取る。

布でやってもよいと思いますが、塗ってある量が多いので(そうしないと効果がないので、普通は、結構、大量に塗られているはずです)、ティッシュペーパーの方が早いし安全かと思います。私はプロではないので、よけいにそうしましたね。

ティッシュペーパーだと、捨ててしまえばいいので(もったいないですけど、仕方ありません)。
布だと、布自体の塗料を取り除かないといけませんが、これは簡単ではないですしね。それをせずにやった場合、その布に残っている塗料が、ボディーについたりして、そこから本体の塗装がはがれたりしたら、元も子もありませんので。

まぁ、環境にはよくないでしょうが、、、。

ちょっと薄くなってきましたね。

30分くらいかけて、何度もやって、ここまで来ました。

こちらの「通路」の部分も、同じく。
これはリアPUの部分。

リアは慣れてきたのと、塗装下塗りの条件が違っていたのか(おそらく油性のラッカーの上から水性を塗っているため)、あっさり終わりました。

ここまで来たらもう効果はないと思います。
こちらも同じくあっさり剥がせました。
フロントは塗料ののりがよく、結構残っているように見えますが、実際には、もうかなり落ちてます。木肌がみえてますし、剥がす前の写真と比較してもらえれば、よくわかるかなと。


このギター、まだ、出番がなかなかなく、うちのチャンネルの動画でも、一度も登場していません。

それはさておき、肝心の結果ですが、これをやってみて、音はやはりかなり変わりました。

ノイズは増えたかもしれませんが、別に気にならない程度ですし(おそらく、そこまで歪ませることがないからかもしれませんが)自分的には、バイト感がないとTelecasterぽくなくなってしまうので、やってよかったです。

というか、そもそもTelecasterにハムを乗せた時点で、シングルほどの食いつきはなくなるわけで、その上で、これをやったので、余計にそう感じただけなんでしょうが、そこが自分の感覚との誤差を生んでしまっていたので、やれてよかったなと思っています。

最後に、当たり前ですが、シンナーの臭いが充満してかなりひどいことになりますので、家族や他人の部屋隣接している場合は、配慮が必要かもしれません。

なんにせよ、無事、完了できたのでよかったなとw


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