インチキ商品でカネ儲けを目論むサプリ業者たち
小林製薬の紅麹サプリメントが引き起こしたと疑われる健康被害の報告が相次いでいます。これを機に、サプリメント神話が崩れようとしていると私は見ています。
このニュースが出てから、テレビCMでサプリメントの宣伝がずいぶん消えたことにお気付きでしょうか? 変わって「保険」の広告が増えています。「80才まで入れる」とうたった宣伝がとても多いです。
高齢者が対象になっているサプリメントから、高齢者を対象とした保険に変わったのです。広告業界はすかさず切り替えました。商売ですから当然のことでしょう。
この記事では「広告戦略に騙される高齢者が後を絶たない」と題して書かれています。筆者は、医師の木村 知(きむら・とも)先生です。
高齢になると誰もが健康不安になるでしょう。その不安を煽っていろんな商品が販売されます。法に触れる詐欺もそのひとつで、高齢者が騙される事件が後を絶ちません。
最近では、大手企業も従来のの商品流通に頼らず、直販する企業が増えました。卸業者へのマージンが省けるため販売価格を抑えることができるからです。テレビだけにとどまらず、ネットで販売戦略を組み立てる企業も増えました。
サプリメントは健康不安にターゲットを絞っていますから、効いても効かなくてもどちらでもいいんです。被害さえ出なければ商売としては成り立ちます。しかし消費者の気持ちは違います。藁をも掴む思いで辿り着いている場合もあります。今回の紅麹の健康被害は、起こるべくして起こった事件だと私は思います。
これを機にサプリメントを製造販売する会社がどう変わっていけるか? というより、国がどんな施策を打ち出してくるかを企業側もヒヤヒヤしながら見ているのではないでしょうか。
インチキ商品を販売する企業でも、今は法律的に罰せられるわけではありません。だからこそ、私たち消費者が勉強する必要があると思います。広告を鵜呑みにせず、医師の話を信用せず、自分で判断できる力を持ちたいと考えます。