整体(せいたい)という言葉はよく耳にするけど、実際にはどんなことか、よく分からない人が多いことと思います。整体という職業として考えれば、国家資格ではないので治療はできません。あくまでも「癒し」が目的です。
しかし、ご自身で整体するうえでは、治療目的だと思えば治療になるし、癒し目的だと思えば、癒しになります。解釈は自己都合です。
整体院へ行って自分の体に施術してもらうことを一般的に「整体」と言いますが、これは受け身になっていることになります。他人に力を与えてもらうので「他力整体(たりき・せいたい)」という考え方になります。普段そんな言い方はしませんが、考え方としてはそうなります。
一方、自分の体に対して、自分で施術することを「自力整体(じりき・せいたい)」と言います。聞いたことがないかもしれませんが、この機会にぜひ覚えていただきたいです。
なぜなら、健康な身体を保つために必要なことだからです。今日はその自力整体のやり方をご説明しましょう。
方法はいたって簡単です。
①筋肉に対して垂直に押し込む
②5秒間静止する
これだけです。簡単でしょ? これはどこの筋肉に対しても同じ考え方です。肩でも首でも腕でも足でも同じです。
ツボ押しと聞くと、手の指で押すイメージがあると思いますが、指を痛めますので私はお勧めしていません。手の甲にある第三関節を使ってください。下の写真をご覧ください。
場所によっては使いにくい所もありますが、おおむねこの関節を使って筋肉に対して垂直に押し付けて5秒静止するだけです。簡単でしょ? 映像の方が分かり易いと思いますので、ご覧ください。映像では説明のために便宜上、指先を使っています。
ツボ押しと言われると、ツボの場所を知らないとか、探しても分からないと言われる人があります。自力整体ではそんなことを考えることも覚える必要もありません。違和感のある所、痛みのある所に対して自力整体をしてみてください。
そう、自力整体と言っても、結局は皆さんの知っているツボ押しみたいなもんです。違うのは、垂直と5秒です。なぜ、そうなのか? それはご自身でやってみるとすぐわかります。垂直ではなく、斜めに押し込んでも全然効き目が違います。5秒ではなく、2秒で離してみてください。ぜんぜん効果が違います。場合によっては10秒、20秒と長押しした方が効果を大きく感じます。
整体院へ行かれたことのある人ならわかると思いますが、体を押してもらう時、1~2秒ずつ次へ次へと押す場所が移り変わることはありませんよね。ギューっと押し込んでゆっくり離して、少し位置をずらして、またギューッと押し込んでゆっくり離して、その繰り返しのはずです。その間、約5秒だと思います。部位によっては多少時間が前後することもありますし、痛みがあるかないかによっても時間を変えるのが整体です。体の反応を見ながら少しずつ変えていく、その強弱や時間差によって施術者のうまいヘタが現れます。
自分で自分の体を整体する自力整体では、痛いばっかりで、ぜんぜん気持ち良くならない場合があります。それは脳の防御反応ですから仕方のないことなんです。美容院へ行って髪を人に触ってもらうと気持ち良いのに、自分で触ってもそんなに気持ち良くならないです。それと同じです。
他人に触ってもらうのと、自分で触るのとでは感じ方が変わるのはとても自然なことなんです。何度かやっていると、段々慣れていきます。どの程度押し込めばよいのか分かってきますし、まったく気付いていなかった痛みを発見することもあります。
自分の体は自分で治す。私はいつもそんな気持ちで自力整体をしています。だから痛みを次の日に持ち越さないし、痛みがあったとしても自分で治そうという気持ちで自力整体をしています。すべては健康のためです。とにかくいろいろ試してみてください。
サポートしたいと思われるくらいまで頑張って書きますので、今はシェアかコメントをいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。