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ウクライナ侵攻に見る孫子の兵法
最も拙劣なのが城攻めである
最上の戦争は、敵の策謀をうち破ること、その次は敵と他国との同盟を阻止すること、その次が実戦に及ぶことで、最も拙劣なのが城攻めである。
「最も拙劣なのが城攻めである」とありますが、まさにこれに嵌ってる気がします。
これを死地に陥れて然る後に生く
軍は滅亡する状況に投げ込んではじめて存続し、死すべき状況におちいってはじめて決戦にふみきるのである
人は死地にあって初めて必死になるという話は孫子において、何度も強調されています。この話を別のところでは
包囲した敵軍には必ず道をあけておき、窮地に追い込まれた敵軍を苦しめてはならない。これが戦いの原則である
このように攻める際にも逃げ道をあえて作ることで、敵に対して必死の状態を作らないようにすることを強く勧めています。
これも今回の戦争において様々な局面でウクライナを必死の状態にしているという点でロシアとしては失敗してるように見えます。
またアメリカも開戦前から(長い期間かけて)ロシアを必死の状態に追い込み、先日のバイデンの「(プーチンは)権力の座にとどまってはならない」という発言も、さらにロシア(プーチン)を逃げ場のないところに追い込んでいるので、(ロシアが暴発しかねない)非常に危険な戦略に見えます。
敗軍はまず戦う
それゆえ、戦いに巧みな人は、絶対不敗の態勢にたって、敵の敗れる機会をのがさずとらえるのである。だから勝利の軍は、戦う前に、まず勝利を得て、それから戦うのであるが、敗軍はまず戦ってみて、そのあとで勝利を見いだそうとするのである。
敗軍はまず戦ってみて、そのあとで勝利を見いだそうとするのであるというのはビジネスでもよくある話なので耳が痛いですが、ただビジネスの場合、深い傷を負わないのであれば、逆にどんどん挑戦すべき場面も多い気がします。
今回の戦争は「まず戦った」というわけではないと思いますが、(不正確な情報がプーチンに報告されていたため)当初の勝利を掴むことができず、何が勝利なのか不明瞭な状態に陥り、戦いながら「勝利を見出そうとしている」ように見えます。
【龍成メモ】
開戦当初から一貫して和平交渉に期待していますが、(例えばウクライナにとって)和平交渉が上手く行くには戦局としても有利になっていないといけないので、局面局面での激しい戦いや勝利が必要になるというのは皮肉です。
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