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補聴器の使用は認知機能低下リスクを半減させる(ただし動脈硬化リスク群)

For older adults at risk of cognitive decline, hearing aids may reduce risk by half という米国メイヨー・クリニックの研究記事から。元論文はThe Lancetに掲載されています。

70歳〜84歳の治療を受けていない難聴者で、かつ認知障害がない被験者約1,000人に行われた研究です。参加者は、Atherosclerosis Risk in Communities(ARIC)研究に参加している成人238人と、健康な地域ボランティア739人の2グループから構成されています。

3年間に渡って補聴器を使用したグループと使用しないグループに分けて比較しました。

動脈硬化リスクを有するARIC研究グループにおいては、補聴器を使用したグループは認知機能の低下を48%遅らせることができました。一方で、健康な人も含めた全参加者データにおいては、補聴器は認知機能の低下を抑制しませんでした。

なお研究者によれば、60歳以上の人のほぼ3分の2が難聴だそうです。
ジョンズ・ホプキンスとアメリカ国立老化研究所の全国的な調査では70歳以上のほぼ3分の2が難聴というデータもあります

【龍成メモ】

アテローム性動脈硬化のリスクと難聴の発症リスクには相関があることが分かっています。

このように、難聴に対してリスクが高くより悪化する可能性がある人ほど補聴器による恩恵を受けやすく、認知機能低下を遅らせることに寄与したという仮説が成り立つのかもしれません。

#難聴 #補聴器 #アテローム性動脈硬化 #動脈硬化

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龍成(りょうせい)
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