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健康な心臓は脳の病気の予防にも。認知性予防になる5つの習慣。

A healthier heart can protect your brain too. 5 lifestyle changes to prevent dementia 

The Conversationの科学記事。The Conversationは引用が半端ないので、1つの記事で完全にお腹がいっぱいになるボリュームです。あ、引用を全て無視すれば軽くて読みやすいです。

記事本文にこうあります。
『認知症というと、自分で自分をコントロールできなくなるのではないかと心配になります。しかし、心強いニュースは、健康的な習慣を変えれば、認知症の40%までは予防または遅らせることができるということです。』
この40%というのはなんだ?という感じですが、その筋の人の中では有名なThe Lancetの論文にある"12 modifiable risk factors"から来ています。

ちなみに2020年のThe Lancetの論文では、2017年の同様の論文から新たに3つのリスク要因が追加されました。その3つは「過剰なアルコール摂取、頭部外傷、大気汚染」になります。

今回のThe Conversationの記事は予防可能な因子の中でも、心臓機能に関わる話に絞っているようです。

それでは楽しい5つの習慣をみていきましょう。

  1. 脂ののった魚を週に2〜3回食べる(サケ、イワシ、サバなど、抗炎症作用のあるオメガ3系の多価不飽和脂肪酸が豊富に含まれている魚)

  2. 毎食、植物性食品を食べる(葉物野菜、エキストラバージンオリーブオイル、ブルーベリー、ナッツ類、豆類など。血圧、グルコース調節、体組成を改善)

  3. 加工食品の摂取を控える(飽和脂肪、精製された炭水化物、赤身の肉や加工された肉など。炎症を引き起こす原因)

  4. 楽しくカラダを動かす(体を動かすことには、炎症を減らしや血圧を下げ、血管の機能を高める効果がある)

  5. 喫煙をやめる(喫煙によって炎症や酸化ストレスが増大し、血管の構造や機能が損なわれる)

『この5年間で、認知機能の低下や認知症を予防するために、個々の栄養素よりも、地中海式ダイエット(野菜、豆類、果物、ナッツ、穀物、オリーブオイルを多く摂取し、飽和脂肪酸や肉類を少なくする)や北欧式ダイエットに代表されるような植物を多く摂取する食生活全体のエビデンスを検討する動きが出てきている。』と論文にあるように、昔から言われていることですが「健康によいバランスの取れた食事」が脳にも良いという話です。

また『8255人を対象に中年期の食事を3回評価し、平均25年近く追跡調査した前向きコホート研究では、健康的な食事パターンも地中海食も、心血管疾患のある人を除いて、認知症を予防しないことがわかった。』という結果も興味深いです。

つまり食事が認知症リスクを直接減らすというよりは「心血管危険因子における過剰なリスク」を予防することで、認知症リスクの軽減に影響を与える可能性があるということです。

論文中に "Never too late in the life course for dementia prevention" とあるように、始めるのに遅すぎるということはありません。

ということで、今日のランチは脂の乗ったサバを食べました。美味しかったです。


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