NiziUを生み出したJ.Y.Parkさんが凄い!って語ろうとしたらビジネスに活かせる凄さ15個以上見つかってしまった(6) 凄さ14,15,16,17,18
最後です!
過去の投稿一覧。
その1 : https://note.com/ryosakurai35/n/n34a2d0a663a6
その2 : https://note.com/ryosakurai35/n/n8a998f3b2bfe
その3 : https://note.com/ryosakurai35/n/n18483bef426c
その4:https://note.com/ryosakurai35/n/nca6f253b8534
その5 : https://note.com/ryosakurai35/n/n4f95840cc0cc
凄さ14:成長していくためにどんな言葉をかけたらいいのかを分かって発しているのが凄い
J.Y. Park氏は、メンバー候補一人一人、個々にかける言葉が違います。これって、やれそうでやれない。つまり個性を見ているわけです。凄さ10で述べた、哲学レベルでアイドルというものを理解ているということと関連しているのですが、それを実践として個別具体に落とし込んでいくときには一人一人にかける言葉が全く違うということが凄いことだと感じます。
ビジネス界でも、誰に何を聞かれてもほとんど同じことしか言わないという人もよく見受けられます。それも芸風なのかもしれないので一概に悪いとはいえないのですが、それでも哲学的に普遍だと思っていることを、エンターテイメントと言う形で表現しようとする場合には無数のアプローチがあり、それを表現する表現者ごとに特性を捕まえてアドバイスしていくというのはそれこそ何百人では足りない、物凄い数の人たちと接してきたからできることなんじゃないかな、と感じます。
例えば RIMAさんにかけている言葉は、終始一貫して「楽に自分を表現してほしい」ということ。これをいろんな角度のいろんな言葉で何度も、何度も、何度も伝えます。事実、本人がインタビュー時に振り返っているときにも彼女の本質的に成長の阻害要因となっていた「自分の力で何かを証明したかった」という課題に対して予選時から「肩の力を抜いても"君はすでに特別な存在" だ」と伝えます。
" J.Y. Parkさんのいつもくださる評価のポイントは次に評価をもらうときにもすごく重要なポイントとなるし、パフォーマンスだけではなく人格も学べるので自分の内側から変えられる言葉をくださるので感謝でいっぱいです "
(9Nizi Stories RIMA インタビューより)
東京合宿、早々に上記のRIMAさんは、どうしても直してもらいたい点としてJ.Y. Parkさんから「誰かの真似をするな」と指摘されるのですが、韓国合宿の間にこの真似をするなというある意味で哲学的な問いに自分なりの答えを出していく。
そして、東京では何かを証明しよと肩に力が入りいつもどこか不安で、答えを探しているかのようなパフォーマンスだったRIMAさんが、この韓国の6ヶ月の間に、見る見る自然体で、笑顔が素敵で楽なRIMAさんになっていくのですね。もちろん、パフォーマンスにおけるテクニックやスキルも大きく飛躍したのだと思います。でも彼女にとってはこの自らが自らに化した課題、ここから解放されたとき、ものすごいパワーを発揮して信じられないほどの輝きを増していきます。
これが、NiziUの9人それぞれに、いや韓国合宿にいた13人、そして東京合宿にいた26人それぞれに起きていたと思うのです。
本当に恐るべしな、J.Y. Park流のモチベーション管理ですし、チームビルドであり、オーディションという枠を通して原石を宝石に変えるマジックだと感じます。
凄さ15:プロセスをかなり公開しているのが凄い
プロセスを公開するってことは、つまりプロセスに変更が利かないというのと。また、これらを公開すると言うことはシステムに自信があるということとそれらを公開して中を見せてしまったとしても模倣できるものではないという自信があるということだと感じます。それでも見る人が見ればかなりノウハウが見えてしまうものを公開するということと、この領域については装飾できない、ということで凄さ7で J.Y. Park さん自らが伝えている真実・謙虚・誠実の3つとも合致していてすごさが倍増します。
凄さ16:デビューは決まっているが何人にするかは決まっていないのが凄い
プロセスやルール、品質管理という点での一定の基準はあり、また、どんなアイドルグループにするのかそのイメージや方向性は決まっているものの、目の前で成長している現在進行形の原石のみなさんたちを一人の人間として見ながらも、アイドルグループとしてのコンテンツとして形作っていく。
ビジネスの新規事業を作る工程ともすごく共通するのですが、このとき最終形態をあまりにも固定させ過ぎてしまうとそれがバイアスになります。ですから、グループであるゆえの個人間のシナジーやいい意味での化学反応のような変化を楽しみながら、あくまでも最終的な形はその時の最高のバランスを見て決める。
これは、イノベーションを起こすためのビジネスのアプローチと本当に近しいと思います。とかく成果物を決め、形を追い求めがちですが、本当に世の中にまだない価値を持つ新しいものを生み出すには、イメージをしながらもイメージを固め過ぎず柔軟にそれでいて明確にその姿を追い求めるべきです。
これを、商業的にとても大きなアイドルグループという成果に向けて仕立てていくのはとても凄いことです。
凄さ17:本当に素人に近いシンデレラから3年修行したセミプロまでフラットに評価する形が凄い
ペンダントと、順位の仕組みが秀逸です。
3年近く練習生として修行し、本当にアイドルを目指して準備をしてきたMAKOさんやそれに継ぐ練習生のRIMAさん、MIIHIさんがある意味では自分の実力を試せる場でありました。相対的な実力を見定める場であり、自己肯定感を高めていける場、他のメンバーとのシナジーを出せる場、になったはずです。
一方で、歌しか学んでこなかった、それとは逆に、ダンスしか力を入れてこなかった、さらに言えば歌もダンスも本格的には指導を受けたことのない(大変失礼ですが)素人に近い存在だったメンバーまで、東京合宿・韓国合宿では非常に冷静にフラットに評価されていた印象があります。
ここでは、それぞれの得意分野だけではなく、力量の差や、練習量の差、本物になると言うことはいったいどう言うことなのか、というものを目の当たりにして素人がプロに近づく「虎」になる。目の色が変わる。
そうして1万人を潜り抜けて生き残ったメンバーは、東京オーディションを勝ち抜いた26人から、選考された14名、韓国に渡り、残りの13名になって最後9人のNiziUメンバーになるまで、磨かれていきます。
プロに近いレッスン生が素人に近い他のメンバーをひっぱり、素人に近いメンバーが目の色を変えてまさに別人のように変貌していく時、今度は彼女たちにリードしていた側のメンバーが刺激を受けます。まさにチーム内でライバルでありながら活性化している状態。
どうやったらこのチームの状態を作ることができるのでしょうか。本当に感嘆します。場作りを20年以上やってきた一応これでも「プロ」の目から見た時に、これは本当に素晴らしい環境を作り込んでいる。そのルールと制度が素晴らしいとおもうのです。
これ、できるようでなかなか出来ない。それは評価軸が明確であるということ、そこに評価の指針がしっかりしていることなどがポイントとしてあると考えます。
ペンダントの要素を獲得して、作っていかないといけない、毎回全力「以上」のパフォーマンスをするように仕掛けられているし自分もそれを表現したいと思っている。しかし、仲間は敵とみなさず、自分たちをお互いに高め会える存在と認識し、協働作業で相手を理解しようとする。順位はつく。でも決してパフォーマンスの良し悪しではなく努力とスタッフからの評判で評価される。後ろになっても巻き返せるチャンスが存在している。
書き出すとキリがないのですが、デザインされている仕組みが素敵すぎてヤバイ。
凄さ18:今の時代の共感マーケティングを仕掛けているのが凄い
とにかく多くの人を共感させます。それは、言葉の力、応援の力、今の社会の辛さ・怖さ(ギスギスする、疎外がされる、孤独になる、など)に疲れた人たちに、大袈裟にいえば安らぎと心地の良い元気を送り続けるコンテンツだったからなのではないかと思います。
これは前の凄さ7に書いた、「真実・謙虚・誠実」がJ.Y.Pさんの人生そのものに重なっているからなのではないかと考えています。
何かと旧態な人々や、何かを婉曲にして激しく主張をしたい人々からは、どんなやり方をしてもそのアクションの結果に対してチャチャを入れられる国民性を持つのは日本も韓国も同じですが、奇しくもBTSを抱えたBigHitの世界戦略とJYPの世界戦略はこれからK-POPパッケージとしてエンターテイメントで注目されることになるでしょう。成功ばかりではないと思いますが、それでもNizi Projectで見せた健全に見える多くの人に元気を分け与えることができるフレームワークは、多くの困難を乗り越える兆しになるはずです。
中国を背景に、香港や韓国から来日するアーティストが日本語で歌を歌い、日本市場で収益を得る(つまりそれは日本のファンと心を通わせるということ)にもかかわらず、必ずしも日本に対して敬意を表さず、それどころか時には反日的な発言や態度をとることがある(これは特定の誰かではなく一般論としてそういうことを見かける)のに比して、JYPの仕事の哲学なのか、人生の哲学なのか、良い仕事を行うために嘘をつかない、不誠実な対応をしないということが、彼らの中から立体的に透けて見えます。もしこれが彼らの根底に本当にあるのだとしたなら、たしかにJYPエンターテイメントのメンバーからはどこの国にいるとか、そういうことは壁にならない誰からも愛される表現者になれる可能性があるのかもしれません。
そういう前提を持ってして、はじめて私は日本で生まれ、日本で育ち、微妙な日韓の関係を横目で見ながら、韓国政府がやろうとしていることには全く賛同できない自分がいながら、J.Y.Pを、彼らJYPエンターテイメントを、そこで活躍する韓国人アーティストを、そしてそこに飛び込んでいく日本人の若きアイドルを、そしてこれから実現するかもしれないアメリカンアイドル集団や日本の男性K-POPアイドルを、心から愛せるのではないかと思います。
ふ〜〜〜〜〜〜〜〜〜。まとめについては後ほど書きますが、まずは書き切りました。。。疲れた。長かった。