【新見市】新見駅前の未来を創る!「大正モダン建築(旧上市郵便局)再事業」が支援金確保に挑戦中
新見駅前の再活性化を目指す「大正モダン建築(旧上市郵便局)再事業」が支援金調達に挑戦しています。
本事業は2024年1月、新見市で建築リフォーム工事業と不動産業を行う合同会社アイアール岡山が新見市役所の協力を得てスタートしました。
築90年以上の歴史的建造物である中島ビル(旧上市郵便局)を改修し、1階に和食店、2階にコワーキングスペースなどが入った複合施設を作ります。
「和食店では新見の食材や特産品を使った料理を提供する予定で、コワーキングスペースは新見駅を利用するビジネスパーソンをはじめ、市外の事業者に仮事務所としても利用してもらいたい」と、同社代表の伊田久志さんは言います。
2024年12月に工事が完了し、準備が整い次第オープンする予定です。
支援金の目標金額は50万円で、募集期間は2024年10月10日までです。
新見の文化遺産をなくしてはいけない
新見市は中世以来、交通の要所として発展してきた町であり、現在もJR新見駅はJR伯備線、JR姫新線、JR芸備線の3つの路線が結節する交通の拠点です。
しかし、人口減少や少子高齢化の影響で駅の利用者が減少し、駅前には空き店舗や空き家が増えています。
私が子どもの頃の新見駅前には、洋服店や飲食店が今より多くあったことを覚えているため、空き店舗や空き家が増えている現状には、寂しい思いがありました。
そんな中、築90年以上を誇る中島ビルが空き家になっていたため、古き良き建物を残すことで駅前の賑わいを取り戻すきっかけにしたいと立ち上がったのが同社でした。
「ここも潰れたら空き地になっていたと思う。駅前にある新見の文化をなくしてはいけないと思った」と伊田さんは熱く語ります。
中島ビルは、本事業がスタートする1ヶ月後に取り壊される予定だったとのことです。
取り壊しをする業者と見積もりまで完了していたため、本事業の提案が少しでも遅かったら今頃中島ビルはなかったことになります。
この話を聞いて、同社が中島ビルの存続を決めた救世主だと思い、感銘を受けました。
希少な建築技法を使って建てられた中島ビル
「90年以上前に建てられた建造物で色んな場所に痛みが出現しているため、補修と補強が一番大変」と伊田さんは言います。
中島ビルは、約90年前の建築当時には全国的にも珍しかった建築技法を使って建てられているとのことです。
外壁のレンガはモルタルを使って作られていて、現在では考えられない程の手間がかかった特殊な模様が施してあります。(モルタル:セメントと砂を水で練り合わせた物で、建築物の壁や床の下塗り、仕上げなどに使われる建築材のこと)
また、建物は新見市のヒノキを使って作られた希少な木造洋風建築物であるため、内装を整えることで観光スポットとして集客することも期待できます。
事業を成功させて恩返しを
事業の最低限の部分は自己資本や借入金、補助金などで揃えているので中止にはなりませんが、より良い施設を作るためには支援金が必要だとのことです。
集まった支援金は、コワーキングスペースの内装費に使われます。
伊田さんは、「長い間がかかるかもしれないけど、事業を成功させて支援してくれた人に何らかの形で返して行きたい」と力を込めます。
伊田さんが本事業に懸ける想いが伝わってきて、私も事業の成功に少しでも貢献したいという想いが強くなりました。
本事業によって、中島ビルの利用者が増え、新見駅前に多くの人が集まってほしいと心から願っています。
今後の新見市の発展のために、一人でも多くの人に本事業について知ってもらい、オープン後に足を運んでもらえたら幸いです。
【中島ビル住所】
岡山県新見市西方435
【事業主体】
合同会社アイアール岡山(代表:伊田久志 竜本永幹)
住所 岡山県新見市高尾2344-3
TEL 0867-88-8731
【参考サイト】
・READYFORサイト
・Yahoo!ニュース(山陽新聞)
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