映画「型破りな教室」を観て
今年1本目の映画「型破りな教室」を
観てきました
(ネタバレします)
暴力、麻薬、汚職、ネグレクト
メキシコ🇲🇽国境近くの危険地域の町で
挫折を経験したひとりの教師が
独自の指導方法で好奇心を刺激し
希望を持てない子どもたちに
可能性や夢を与え輝かせる奇跡の実話です
冒頭のシーン
夜の道で車椅子に乗ったおばあさんを
押している少年の背後から
車に乗って奇声をあげるギャングたちが近く
「隠れてろ!」という誰かの声に
少年が慌てておばあさんの口をおさえ
草むらに身を潜めると
鎖でつながれた2人の若者を引きずりながら
車は威勢よく通り過ぎていった
そして翌朝の街には物々しい警察車両と
薄い布をかけられただけの2人分の足が・・
これが世界に存在する現実だと思うと
震えましたが
これはまだ序章に過ぎませんでした
小さな兄妹たちの面倒を見させられている「ルペ」
フアレス先生から教えてもらった
ジョン・スチュアート・ミルに興味を持ち
小学校の図書館にいくと司書先生は
「大学で扱うような本だから
あなたにはまだ早い」と言います
それでも「ルペ」は大学の図書館から
たくさんの哲学書を借りて来て目を輝かせます
その姿をみる4人目の子を妊娠中の母親は
来年はこの子が産まれてくるから
「ルペ」に学校にはいけないと告げます
「生まれてくる子の世話をしてくれなきゃ」と
フアレス先生は廃品から自分で望遠鏡を作った
「パロマ」の人並外れた才能に気づきます
宇宙飛行士になりたいという彼女を応援しますが
廃品回収業を営み、その日暮らし父親は
「お金がないのに
パロマに叶わない夢をみさせるな」と
フアレス先生にきっぱりと言うのでした
親がおらず生きていくために
ギャングと付き合う兄を持つ「ニコ」
自分はバカで兄と同じ道しかないと思っていた
「人生の行き先は自分で選ぶんだ」
フアレス先生の言葉にもう少しだけ
勉強したいと願うようになります
そんな中、公教育から外れたフアレス先生の
授業をよく思わない教育委員長が
突然教室にやってきて
公教育が定めた問題を「ニコ」に突きつけ
皆んなの前で恥をかかせます
「ニコ」は居た堪れず
教室を飛び出していくのでした
※私の記憶を頼りに書いています
結局いつも
子どもたちの可能性や夢を無くしているのは
都合や経験を押しつける大人たちなのだと
目の当たりにして胸が痛みます
困難のある中
既存の学校教育に異議を唱え
子どもたちに自ら考えさせ
好奇心や興味を持って学ぶことで成長を促す
フアレス先生の目指す教育は
皆んなに人生が輝く可能性のあること
夢を持つことの大切さ教えてくれます🌸
日本に住んでいると治安が良く
映画の街のように恐ろしく身の危険を
感じる機会は滅多にありません
けれど社会的な構造や人間の本質は
同じように感じる部分も多く
昨今のニュースを見ていると
隠されていて私たちが知らない事実と
非道なこともあるのだと感じています
好きな人を守るため
最期に「ニコ」の取った行動は
決して肯定してはいけないことですが
「狂った大人たち」から少年が逃れるすべは
一体どこにあったのか(涙)
これが現実なのだと考えると
正直、すぐに正解を答えることはできませんが
人間として生き方の手本は
好奇心を持って楽しみ
純粋さを失っていない
子どもたちにあるのかもしれません🍀
魂が揺さぶられる映画「型破りな教室」
機会がありましたら是非ご覧ください🐾