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「時間が解決してくれるよ」をまだ行使したくない

私が高一のとき椎名林檎にハマったきっかけは、幸福論の「時の流れと空の色に何も望みはしないように」という歌詞に感動したからだ。
("いかにも"な私が、いかにも椎名林檎を好きだとまっすぐな目で言えるところが、私のいいところです♡)



「時間が解決してくれる」って言い方にまずちょっと違和感があるのかもしれない。
なに?してくれるってなに?
自分の人生なのに、時間様に解決してもらうスタンスなの?
(※してもらったって、いいのにね。)



風くんみたいに喜びも悲しみも全てを受け入れて、現実世界の事象に対して手放しで生きるならば、それは「時間に解決させる」んだと思う。
「時間に解決させようよ」ならまだちょっとだけイケる。
(※めんどくさくて草)



いや、でもわかってるよ。
時間が解決してくれるってきっと事実なんだよなあ。悔しいけども。
それを知ってるって大人だよ。
こんなぎゃーぎゃー言ってる私だけがガキなんやでほんま。



それでもめちゃくちゃ苦しいときとか、大切な人がめちゃくちゃ苦しんでるときに、私は「時間が解決してくれるよ」って言いたくない。
だって、時間こそが、あなたの、私の、人生だよ。
「時間が解決してくれる」ってなだめているその時間にだって、私たち、生きてるよ。
人生は、想いの強さで変えていけるって信じさせてよ。
信じさせてください。



私はもっと足掻きたいし、向き合い続けた結果、自分が壊れてしまうなら、壊れてしまったことをただ受け止めたい。
「時間が解決」なんて言葉ではやりきれないくらいの、情熱や愛、強い気持ちに、まだ、突き動かされていたいです。



簡単に「時間が解決してくれるよ」と言われると、なんかさ、励ます方ももっと腰を据えて身を削って励ませよ、とすら思ってしまう。
(↑励ましてもらっておいて何様!?)
「時間が解決」が本当に信条ならいいんだけど、それっぽいセリフとか通説とかじゃなくて、あなたがあなたの人生で見つけた哲学や思想で励ましてくれよ。
うれしくなるから!!!
(あ〜こんなこと書いちゃったら、もう私のことをそれっぽい言葉で励ましてくれる人すらいなくなっちゃう。ひとりぼっち道中膝栗毛。)



一方で、私はエネルギッシュ精神の割に、意外と「苦労したから幸せになれるよ」神話も苦手だ。
苦労してる人の悲しい言い訳みたいで、余計に苦しい。
辛いけどさ、幸せな人はずっと幸せだよ。
大学来て思ったもん。
お金持ちはずっとお金持ちで、エリートはずっとエリートで、かわいい子はずっとかわいい子だった。
あたたかい家庭出身の子の周りはずっとあたたかいような気がしてしまった。
(※人の苦しみなんてわからないのにね!全部私の妄想だよ。)
そして私はずっと脳内で下剋上を唱えているただのメンヘラだった。
心の底で、こんなにも苦しかったのだから、未来ではすっごく幸せになれるって、未来への借金ばかり膨らませている。負債エグい。



そういう状況でも、「時間なんかに解決させてやらない!」って色々行動したり思い悩んだり泣いたり病んだり嬉しくなったり咲いたり枯れたりしている自分の姿こそが、私に生きることを選択させている。



そうやって生きてこそ、最後に時間が解決してくれるのだと、そう願う自分を許せるのだと、ほんのり思う。

(↑才能のなさに絶望しても、どうにかしようとし続けたから、結局はYouTubeで楽しいことができている私のドラム人生。
ドラムに関しては、今でこそ「時間が解決した」とオトナっぽい表情で言えるのかもしれない。)

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