もろはし

ツイッター、インスタで書ききれないものをあげていく予定です。会社員の手習い。

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最近の記事

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金紋考

先日、日頃よりお世話になっている四谷三丁目のお店の店主が、こんなことをつぶやいていました。 気になったので、調べてみました。 金紋ってなに?「金紋」を辞書事典で調べてみると、次のようなことが出ています。 どうやら、ただの金箔の家紋というだけではなく、黒塗りの挟箱につけられた紋、しかもそれを大名行列では標識にするとともに、家の格式によって使用できる大名が限られたようですね。 ※余談ですが似たような位置づけを持った道具として槍をあげることができます。槍も大名行列の中で目立

    • 朝井リョウ「正欲」

      発売されたのは昨年の3月と記憶しているからしばらく前のはず。 きっかけがあって「波」の3月号を購うことになった。  いや違う、あれは購ったのではなくて、本屋から頂いたのだった。「本が好きそうだから」と。ありがたい。ありがとう。 その表紙を飾っていたのが本書だった。紹介を読んでいて、なんだかすごそうな本の予感がして、翌日か翌々日くらいに本屋で買った。 最初の数十ページを読んでみて、なるほどこれは今の自分にはヘビーすぎる内容だったと、しばらく寝かした上で、読み止めたところ

      • 通い徳利の隆盛と衰退(貧乏徳利雑録後編)

        しばらく前になりますが、貧乏徳利雑録の前半では、今まで出会った貧乏徳利についてつらつらと述べてきました。 後編では、貧乏徳利ではなく「通い徳利」と呼びたいと思います。ものは同じですが、「貧乏」という俗称がネガティブなイメージを植え付けかねないこと(実際に徳利を探して回る中で貧乏徳利という名称は所有者から好意的に受け入れられなかったという経験もあります)、「通い徳利」という名称は徳利の使用実態(客が酒屋に通って酒を買い、入れる容器)に沿っているという理由からです。 なお、通い

        • 子別れ

          先月だか先々月の話。浅草演芸ホールの5月下席は芸協の真打昇進の予定だった。 その日私は浅草にいた。 が、延びた。6月下席からとなって、今は池袋でやっている。 ことばは失礼だが、「すっぽ抜けた」真打披露公演、急遽師匠が主任をつとめることになった。土曜には鶴光師匠、日曜は笑遊師匠がトリだった。(普段寄席には連日行くことはないが、たまたま故あって浅草に連日行くことになったのだ) 土曜は伯山が出るというので、前方は大入り、それを察してか、ネタもわかりやすいものが多かった気がする

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          五感でとらえる「酒場」という嗜好品

          ご時世柄、最初に申し上げます。私は「酒場」を全く「不要不急」と捉えていません。それどころか、「必要火急」に準ずるものの一つとして考えている側の人間です。最初のご挨拶はそうした立場を踏まえてなので、立場を同じくする方は読み飛ばしていただければと思います。 ご挨拶に代えてただ、立場の違いというものは人間社会につきものです。「酒場」を語るなんて今時不謹慎じゃないのか、と感じる方、「みんな隠れてこそこそ店で酒飲むから感染が収まらないんだよ」とお考えの方、それ以外にもとかく反論のある

          五感でとらえる「酒場」という嗜好品

          楽器の思い出と『愛に生きる』

          弦楽器を弾いていた。 「弾いていた」と過去形にしたのは、今ほとんど弾く機会もなく、よほどの心境の変化がない限りあらためて弾くこともないからだろう、そう思うからだ。 僕がヴィオラを弾くに至るわけヴィオラだった。 ヴァイオリンと同じように弾き、ヴァイオリンより一回り大きく、二回り地味で、ヴァイオリンの代名詞ともいえる、高くて細い音を出せる弦の代わりに一本、C(ツェー)線という低い太い音を出せる弦が備わっている。 大学でオーケストラサークルに入ると、ヴァイオリンからヴィオラ

          楽器の思い出と『愛に生きる』

          日本酒とテロワール

          先日、こんな本を買いました。 主に日本酒とワイン(棚橋美知子さんが仏語和訳をされています)の方面から、広く論考を募った論叢というべきでしょうか。 まだ全ての論考を読めていないので、全体を通しての感想はここでは取り上げません。個人的に気になった二コラ・ボーメール (Nicolas BAUMERT) 先生の「飲料の製造、飲み方と文化 -例外としての日本酒?」という論考についてのみ取り上げたいと思います。 形式としては、書評というより、いつもの読書感想文に近いです。 が、か

          日本酒とテロワール

          書きたいこともあったけど、今日は寝る

          書きたいこともあったけど、今日は寝る

          何にもない日(一日着物を着続けて)

          こんばんは。久しぶりに何も予定のない日曜でした(いや、ほんとはあったのかもしれないけれど、何も予定を入れませんでした)。 怠惰怠惰、堕落堕落。有閑倶楽部。快適快適。 掃除洗濯くらいしかすることがないのも面白くないので、せっかくなのでと先日買った着物で一日を通しで過ごしてみました。 女性ものの着物はいろいろ着付けが大変なのだと聞きますが、その点男物は簡単です。シャツとステテコ、その上にあれば襦袢(私は応援も兼ね、nanafuのmakuakeで浴衣を買い、身丈が若干短かった

          何にもない日(一日着物を着続けて)

          徐々に「普段」の生活に戻しているけど、そうすると「普段」がいかにせかせかしているものかわかってくる。 「モモ」に出てくる時間どろぼうをふと思い出すよね。 ものは捉えよう、とはいえ、せっかくならのんびりをベースに日々を重ねたいものだね。 140字には満たなさそうなので、今日は短め。

          徐々に「普段」の生活に戻しているけど、そうすると「普段」がいかにせかせかしているものかわかってくる。 「モモ」に出てくる時間どろぼうをふと思い出すよね。 ものは捉えよう、とはいえ、せっかくならのんびりをベースに日々を重ねたいものだね。 140字には満たなさそうなので、今日は短め。

          なんかバタバタで呟き投稿も二日くらい間があいた。本当は毎日続けたいとこだけど、チートデーがたまたま並んだということにしておこう!一昨日はほんとにチートデーだったし。 金曜。今週は頭から色々あったけど、大過なく今日を迎えたということで、よしとしましょう! 今朝も、植物でととのえる。

          なんかバタバタで呟き投稿も二日くらい間があいた。本当は毎日続けたいとこだけど、チートデーがたまたま並んだということにしておこう!一昨日はほんとにチートデーだったし。 金曜。今週は頭から色々あったけど、大過なく今日を迎えたということで、よしとしましょう! 今朝も、植物でととのえる。

          アクセル踏むと疲れるみたい。わかっちゃいるけどもっと、もっともっと、身体の声に耳を傾けないといけないな。仕事に集中してる時って、身体に麻酔かけてるようなもんだから。 アクセルは、ゆっくりかけて、普通の速さにいけたなら、少しずつブレーキふんで、ストレスなく止まれるように、なりたい。

          アクセル踏むと疲れるみたい。わかっちゃいるけどもっと、もっともっと、身体の声に耳を傾けないといけないな。仕事に集中してる時って、身体に麻酔かけてるようなもんだから。 アクセルは、ゆっくりかけて、普通の速さにいけたなら、少しずつブレーキふんで、ストレスなく止まれるように、なりたい。

          私が長風呂できなくなったわけ

          小さい頃から銭湯は身近だった。長風呂するのが好きで、父親からは「いつまで入ってるんだ」と呆れられたことも。一時間くらいだから、決して長い方だとは思わないんだけれども、どうやら世間ではそれを長風呂というらしい。 社会人になって働くようになって、長風呂をすることが減ったように思う。家の風呂はもちろん、銭湯に行っても。 温泉地の朝風呂は、無論別だ。早起きして、何時間でもいられる。だが、街で風呂に入ると、あまり長居できずに湯槽から上がってしまう自分に、どこかしら物足りなささえ、感じ

          私が長風呂できなくなったわけ

          久方ぶりに立ち寄った由良邸。彼の存在は四方田犬彦の『先生とわたし』ではじめて知ったのだが、本の方はいつしか絶版になっていた。10年以上前じゃ無理なしか。引っ越し時に本を処分した際、残すリストに載せたかどうか、どうもいまひとつ記憶が曖昧。読みたい気持ちもあるが、それは今じゃないな。

          久方ぶりに立ち寄った由良邸。彼の存在は四方田犬彦の『先生とわたし』ではじめて知ったのだが、本の方はいつしか絶版になっていた。10年以上前じゃ無理なしか。引っ越し時に本を処分した際、残すリストに載せたかどうか、どうもいまひとつ記憶が曖昧。読みたい気持ちもあるが、それは今じゃないな。

          今日は午前中寝てた。寝ようか一瞬迷ったけど、睡眠をとって結果的に正解。色々疲れが溜まっていたようだね。ちょっと倦怠感があって、微妙にやる気がない中で家事だの終わらせていくのが、今の自分にはちょうどいいのかも。気持ちいい倦怠感の状態をどう作っていくか、これがこれからの課題だろうなあ

          今日は午前中寝てた。寝ようか一瞬迷ったけど、睡眠をとって結果的に正解。色々疲れが溜まっていたようだね。ちょっと倦怠感があって、微妙にやる気がない中で家事だの終わらせていくのが、今の自分にはちょうどいいのかも。気持ちいい倦怠感の状態をどう作っていくか、これがこれからの課題だろうなあ

          消えつつあるものと「異な者」への向き合い方

          読んでいないのに感想を書くって、言葉があるんでしょうかね。 はじめに今日のお題は朝井リョウの作家生活10年を記念した書下ろし、『正欲』についてです。 朝井リョウさんはデビュー作の『桐島、部活やめるってよ』が大きな話題になり、のちに映画化されたのを観た記憶があります。大学時代、彼の感性は私が感じるもの、そのままでした。小説も、よみました。就活のタイミングで『何者』が出版され、その洞察眼には、感心というより、戦慄さえさせられたものです。私より1歳上と文字通り同世代。そんな彼の

          消えつつあるものと「異な者」への向き合い方