日記・雰囲気を食べるお店(お題:「#おいしいお店」)
今週はnoteのサークル「創作をまなびあう会」でお題「#おいしいお店」が出題されて、このお店のことを書くしかないと思った。
それはミートソーススパゲティ
とにもかくにもまずは写真を見てほしい。
ミートソーススパゲティ。このお店のメニューは基本的にこれだけだ。もちろんおいしい。
もちもちした麺に特製のミートソースがかかっている。恐らく出汁が効いているのか、どこか和風の味がする。僕はいつもピクルスとミックスハーブをトッピングしてハーブの香りとピクルスの酸味をアクセントに食べている。
ドリンクやデザート、季節によって限定メニューなども出るが、メインのメニューはこのミートソーススパゲティ。席数は12席ほどの大きくはないお店で、コロナ禍の影響で間隔を空けているため一度に入れるお客さんの数はそれより少ない。
(限定メニュー 冷やしミートソーススパゲティ)
(限定メニュー ミートソースナポリタン)
吉兆の雨
常連になっているお客さんも結構いるみたいで、僕もその中の一人だ。そして、以前このお店に救われたことがある。
いつも休日に食べるミートソーススパゲティを仕事の昼休みに食べに行った。雨が降る日で、お店の中には僕だけで、仕事の合間に来たその場所は休日みたいだった。
ほんの1時間ばかりの休憩時間が休日の1コマに見えた。さっきまで仕事をしていたはずだが、実は家からここにお昼ご飯を食べに来たのかも知れなかった。そんな気がした。
雨が美しく見えた。その日、雨は相変わらず朝から降り続けていたが、そのひとときばかりは仕事から解放されて、窓の向こうにもずっと休日の空気が広がっていると思えた。
僕はこのお店に流れている空気が好きだ。ミートソーススパゲティをお腹いっぱい食べてから本を読むのが好きだ。大きくはないこの空間が好きだ。
お店にはお店の大きさ
僕は「お店の大きさ」というものがあると思っている。
大手のチェーン店のように、より多くのお客さんを呼んで早くお店を回すためにはお店は大きくなる。従業員の数も増えるし設備も大きくなる。
そして大きなお店は大きなお店の雰囲気がある。せわしなく、どこか距離がある。それはお店がより大きくなろうとしているからなのかも知れない。
小さなお店には小さなお店の雰囲気がある。一度大きくしてしまうと意図的に元に戻すのは難しいと思う。人気や売り上げだけがお店の目標ではないのだと僕は思っていて、以前そのことを日記に書いた。
だから僕はこの記事でお店の名前を明かさないでおこうと思う。僕がこれを書いたからといって人気が高まる訳ではないけれども、僕はこのお店によく行く客の一人というだけで、このお店について宣伝する責任を持ってはいない。
おいしいお店はおいしいだけではない。そのお店の雰囲気がおいしさを引き立てる。もしかしたら僕はその雰囲気を食べに行っているのかも知れないと思う。
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この記事は、noteのサークル「創作をまなびあう会」でお題を決めて書いた記事です。今回のお題は「#おいしいお店」
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