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ひとつ。
ひとつ、ひとつ。
僕らのまわりには繋がりが増えてゆく。
ひとつ、ひとつ。
僕らのまわりから繋がりが消えてゆく。
ひとつ喜び、ひとつ悲しみ、絶望し。
どうして僕らは繋がっているのだろう。
ひとしれず泣き、ひととともに笑い、
どうして僕らは有限なのだろう。
「有限だからこそ、」
「繋がりがあるからこそ、」
そうじゃないと思うんだ。
終わりからではないと思うのだ。
ひと、ひとり。
日々、歩むのだ。
歩み進めるこの足は
酷くもろく、ボロボロで。
どうしても涙が溢れてしまうのだ。
何が悲しいのか分からずに、
何が苦しいか分からずに、
いつしかひとり、朽ちてしまったのだ。
そうして悲しみにカタチが生まれたのだ。
そうしてそうして、
僕らは僕らは繋がったのだ。
ひと、ひとり。
耐えきれなかったカタチに立ち向かい、
いつの間にか、隣に君がいたのだ。
いつしか、君は消えてしまうかもしれない。
いつしか、僕が消えてしまうのかもしれない。
そんないつかに怯えて動けなくなった僕は、
君に助けられたのだ。
ひと、ひとり。
ひとつ、ひとつ繋がって。
ひと、ひとりではたどり着けないあの場所へ、
隣の君とゆっくり歩き進むのだ。
ありゅば。
ひとつ、ポケットを叩けば。
君と幸せ半分こ。