幹部自衛官に必要なもの
昨日のnoteでは、「防衛大学校は幹部自衛官となるべき者を教育訓練する機関である」と書きました。幹部自衛官とは、自衛隊の中核を担う存在です。
当時の教官の言葉を借りて部隊をラーメンに例えると、幹部は器、曹(幹部の下の階級)はスープや具材、士(曹より下の階級)は麺。ラーメンの良し悪しを決めるのは、スープや具材、麺です。しかし、これを受け止める器がなければ、食べ物として成立しません。器があったとしても、それが歪んでいては、どれだけ中身が良くてもちゃんと受け止めることができないのです。
それでは、どうやってしっかりとした器をつくるか、すなわち立派な幹部自衛官になるためにはどうしたらよいか、ここが焦点になってきます。
この目的を達成するために、防衛大学校では三本柱というものが設定されています。その3つとは、勉学・学生舎生活(寮での生活)・校友会活動(部活みたいのもの)です。
訓練を含む勉学では、幹部自衛官に必要な知識や技能を育成します。学生舎生活では、集団生活を通じてリーダーシップやフォロワーシップを育成し、人格の形成を行います。校友会活動(基本的に全学生運動部に加入しています)では、体力と気力の増進を図っています。
学生は勉学・学生舎生活・校友会の三本柱を通して、それぞれ知・徳・体を身につけているのです。そして、このバランスがとても重要で、どれかが欠けていたり、何かに偏っていたりしてはいけません。
知識や技能がなければ、「こんなこともできないのか」と部下に思われてしまいます。徳のないリーダーについていきたいと思う部下はいませんし、体力がなければ任務をまっとうできません。
これは幹部自衛官に限らず、誰に対しても言えることだと思います。自分の周りの人を思い浮かべてみてください。立派だなと思う人は、知・徳・体をバランスよく兼ね備えていませんか?
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