誠の忠義とは、君主の道を正すことにありますれば
今日は『うたわれるもの』から。古代の日本を彷彿とさせる世界で、記憶を失った青年が、成り行きから国同士の戦いに巻き込まれていくという作品です。
主人公の青年はひょんなことから一国の皇(おう)になり、国を率いて戦います。それぞれの国がそれぞれの目的を果たすために戦い、国を率いる皇とその臣下の生き方が描かれています。その中で、ある皇に仕える側近の武士(もののふ)が発したセリフがこれです。
この言葉は、「本物の忠義とは、皇が間違った道に進もうとしたら、それを正すことである」という意味。
皇の言うことにただ従うことではなく、間違っていることにはちゃんと間違っていると指摘すること、これが本当の臣下の役目だということです。
これを現実の社会に当てはめても同じことが言えます。上の人が言っていることにただ従うことが正しいのではなく、間違えていると思ったらそれを指摘するべきです。
どれだけ偉い人でも、人間である以上間違えることはあります。ちょっと違うんじゃないかなと思ったら、勇気を出して言ってみましょう。
まともな人ならちゃんと取り合ってくれるはずです。指摘して間違っていることに気づいたら、それを直すでしょうし、そうでないならきちんと説明してくれるでしょう。
なんとなく感じる違和感をそのままにしているのが、一番やってはいけないことです。その少しずつの歪みが、大きな問題を起こすことに繋がります。
逆に、リーダーや上司に当たるような人たちは、部下が意見を言いやすいような空気をつくらねばなりません。頭から否定せずにしっかり聞いて、受け止めてあげましょう。そうすることで信頼関係が築かれ、組織が活発化することになります。
自分がどんな立場にいるにしろ、日頃から常にいろんなことに疑問を持ち、何が正しいかを問い続けることが重要です。
今日はこのへんで。明日もお楽しみに!