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独創性とはインプットの多様性と摩擦であるという考察


お客さまとのやり取りの中でいただいたお言葉

嬉しかったので、私がアートを作る時に辿る手順を言語化してみようと思う。


①その瞬間の感性に任せてつくる

②何かを参考にしてつくる

主にこのふたつです。


一日の初めのうちや、久しぶりに作る時は新鮮な創造の風が吹いているので①が多いです。

数点作っていると脳が疲れてきて、似たり寄ったりなデザインになったりマンネリ化してくるので、②へと移行します。


参考にするものを探す時に私がよく使うのは、スマホの写真フォルダとPinterestです。

日々を生きていく中で、心惹かれたものは即座に写真に収めるように意識しています


松戸の戸定邸に行った日


メインの戸定邸に全然関係ない木とかを写真に撮っています
ここでのポイントは、とにかく "おっ" と、心惹かれたらその瞬間にカメラを構えることです
この時点では、○○がすてき など自分と言語を介する必要はありません


Pinterestは、私が最も好きなアプリと言って過言ではありません。

いま開いた瞬間の画面
興味のありそうな画像が自動でサジェストされています


私がPinterestを好んでいるのは、ビジュアルだけで善し悪しを判断できるからです。

TwitterやInstagramは投稿と同時にいいね数やインプレッション数が見れて、フラットな判断ができないのではないかと危惧しています。

流行ってるものや注目されているものはどうしても良く見えてしまうし、都合よく解釈してしまう。

自分の内側にある感性で美を表現したいという目的を完遂するためには、そこのある種打算的な雑念を払拭したいという思いがあります
(人にもっと見てもらいたい という目的があるなら大いに参考になると思います)。


Pinterestで興味のありそうな様々なビジュアルがまぜこぜになって眼前に現れるのを利用して、自分が惹かれるポイントの共通点をみつけることができます(ここで初めて言語化します)。

さっきの画像でいうと、くすんだ白色、ふわふわなもの、柔らかくて淡い色、素朴さ などが共通点として挙げられます。

そしたらそれをネイルチップで表現するにはどうしたらいいだろう?と考える


そこではじめてネイルのアートのやり方動画などを調べたり、ほかのネイリストさんの技法を参考にして、自分の理想のデザインを探ります。

最初から既存のネイルの画像を見てアートをすることはあまりやらないようにしています。

それに引っ張られるおそれがあるからです。


Pinterestで検索するときも、全く別ジャンルの好きなものを検索します。(私の場合、ふわふわのぬいぐるみ、ねこ、苔、早朝、水面、庭園、タフティングのカーペットなど)

最終的に作りたいもの(ネイルチップ)を参考にしてないから独創性と呼ばれるものが生まれているのだと思います。

要するにインプットの多様性があるからです。

そして、インプットから共通点を探し、再現方法を模索し、作る
その過程には摩擦が生じます。 
ビジュアルから言語へ変換する際の摩擦。
手持ちの材料で作る時の限界からくる摩擦。


完成するものはネイルチップ1枚だけれど、その下に何層にもレイヤーが敷かれているから、表層が似たり寄ったりなデザインになることが少ないのだと思いました。



以下、ちょっとした小噺。


少し話は変わって、
学生時代にどうやって暗記をしていたか/思い出していたか覚えていますか?

私は教科書の右端に書いてあった、とか
ピンクのマーカー引いたところだ とかから記憶を引っ張ってきていました。

人体の中で感覚が繊細な部分があります。
手、目、唇、耳 など です
(知覚のホムンクルス で検索すると詳しく理解できると思います)。

その中でも、視覚優位、聴覚優位、触覚優位な人がいるそうです。

思い返すと、ある友人は覚え歌を作って耳で覚えていたし、またある人は振り付けを作って全身で覚えていました。


ここでもうひとつ、自分が何の優位タイプか判断する材料を置いておきます。
普段よく使う言葉に現れるといいます。

例えば視覚優位の人は「焦点を絞りましょう」「ポイントはここです」 など、ビジュアルが見えるような言葉を使いがち

聴覚優位の人は「ピンポン鳴ってたよ」など、音をそのまま再現しがち

触覚優位の人は「バーン!てやる」「わーーってやる」と言った、感覚でニュアンスを伝えようとしがち


ちなみに私は明らかに視覚優位タイプです。(既にこの記事でも「ポイントは」って言ってるしね)


何が言いたいかというと
私は"人それぞれインプットする媒体の最適解があるのではないか"という考察をしています。

つまり、優位な感覚を使ってインプットした方が良いのでは ということです。

私は視覚優位なので、やはり画像のビジュアルから攻めた方が良さそう。

友達の楽器弾く子は、音楽聴いたら頭の中で映像が流れてくると言っていたから
そういう人は音から創作のヒントを得られそう。

触覚優位の人は、例えば朝の光を浴びた瞬間の気持ちとか、ウォーキングしたあとの充足感とか心地良さとか…
旅行先で感じたこととか体験とか…


そういうことを考えていました

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