「るろうに剣心の魅力とは」りょーくんの思いつき vol.3(映画最新作のネタバレは無し)
前回、私のるろうに剣心の出会いについてお話ししました。
その中で、私にとってるろ剣とはどんな存在だったのかが伝わっているかなと思うのですが、今回はより深く踏み込んだ話から、私が思うるろうに剣心の魅力について語ります。
なお、原作ストーリーを軸として話します。映画と原作の違いなどについては言及しないつもりです。「映画にはこの部分が語られていないからうんたらかんたら…」みたいな話になると、ちょっと角が立ちますので。
今回も長い文章になると思います。お暇がありましたら、しばらくお付き合いくださいませ。
「るろうに剣心」は
かつて人斬り抜刀斎と恐れられた緋村剣心が、自分の過去と向き合いながら、未来のために逆刃刀を振るう。
というのがストーリー全体を通した大まかな内容となります。
一巻の時点で剣心が人斬り抜刀斎であることが明かされますが、主人公が人斬りというのは、少年漫画としてはかなり異質です。主人公というにはあまりにもダークなキャラクターです。
今でこそダークヒーローという位置付けは受け入れられていますが、連載当時はかなり珍しかったでしょう。少年ジャンプの中では特に浮いていたのではないでしょうか。ドラゴンボールなんかと比べるとわかりやすいと思います。地球を破壊せんとする悪者を悟空がやっつけるという勧善懲悪ストーリーです。
それに対してるろうに剣心は、どちらが善でどちらが悪かを決めつけることができません。人誅編は特にそれが顕著です。雪代縁にとって剣心は、姉を殺した張本人です。なんなら姉の結婚相手も殺しています。剣心が過去と向き合い葛藤してきた姿を知っている読者だからこそ、剣心を応援する気持ちで見ることができますが、剣心と縁の関係性のみを聞いた人からすると、縁の方が善サイドに思う人も多いのではないでしょうか。
志々雄には志々雄の、縁には縁の正義があります。ただ一つ違うのは、自分の正義のために人々を守ろうとするか、傷つけようとするか。それだけの違いしかありません。さらに、剣心自身もそれを理解しています。
それでも人々を守るために戦わなければならないというところに、等身大の人間の姿が出ていて、剣心を応援したくなるのではないかと私は考えています。
もう一つ、剣心とその仲間たちが魅力的であることはもちろん、敵キャラにも魅力が感じられる部分も、るろうに剣心の良さだと思います。
ラスボスである志々雄や縁のバックグラウンドが語られるのはまぁ当然ちゃ当然ですか、その仲間や部下たちまで過去が語られます。例えば十本刀の面々でいうと、人生を変えてくれた志々雄と「所詮この世は弱肉強食」という言葉のみを信じて戦う宗次郎、大事な子供達を殺した幕府を倒すために志々雄に加担する安慈、腐った明治政府を壊すために志々雄に全てを捧げる方治など、それぞれの過去や思いが語られるシーンがあります。そして、その思いや過去は、生半可なものではありません。そんなところに、ダークヒーロー集団のような魅力があります。
個人的には鯨波兵庫の話はとても好きです。鯨波の武士道への強いこだわりが伝わる過去があるからこそ、命を奪わず武士道の道のみを奪った抜刀斎に対する強い復讐心にも納得がいきます。また弥彦とのやりとりの中で鯨波が弥彦を武士として認めるシーンから、鯨波の武士の心は死んでいなかったことが伝わります。
破軍の不二が比古清十郎と対峙し、一武人として戦いを挑む姿も、敵ながらあっぱれと思えるシーンだと思います。
こんなふうに、数々の敵にも魅力を感じるところ、そして、だからこそその敵たちと想いをぶつけ合う剣心とその仲間たちの強さとかっこよさも引き立っているところ。これが、るろうに剣心の2つめの魅力だと私は思います。
以上が、私が思うるろうに剣心の魅力です。
それぞれのキャラクターについて、語れることはたくさんありますが、今回はそこまで書かないことにします。私の下手な語り方で内容を知るよりも、実際に原作を読んで、それぞれのキャラクターの魅力を感じていただきたいと思っています。
二部にわたってるろうに剣心について語ってきましたが、ここら辺で終わらせようと思います。
映画るろうに剣心のシリーズはThe Beginningで完結しましたが、漫画は新作シリーズが連載しています。北海道編ですね。今までになかった剣心の姿を見ることができます。これからも剣心の物語は続きますので、ともに楽しんでいきましょう。
私は他にも好きな漫画がたくさんあるので、また語りたいなと思います。
ということで、vol.3「るろうに剣心の魅力とは」でした。
vol.4もどうぞよろしく。
前回の、私とるろうに剣心の出逢いについての記事も、よければご覧ください。