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虹の彼方に 買取用

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メンバーシップ特典マガジンと同じ内容ですが、会員以外の方に単独で販売するように設定しようとしたところ、うまくいかなかったので、改めて単独のマガジンとしました。
全部で10話ほどですが、1話は短めです。原稿用紙100枚を目処に書いた中編小説を改稿したものです。…
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記事一覧

虹の彼方に 目次

前書き ロックバンドのメンバーとその仲間たちを描いた「オーバー・ザ・レインボウ」シリーズ…

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虹の彼方に 第1話 沙樹のミッション(1)

 まぶしい青空に白い雲が伸びる。飛行機だ。  どこから来てどこに行くのだろう。  あたしは…

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虹の彼方に 第1話 沙樹のミッション(2)

←前の話  かといって余裕で合格圏内にいるわけではない。これから八カ月弱は勉強中心のハー…

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虹の彼方に 第2話 小さな嫉妬心

←前の話  そのときあたしは、得能くんのノートをめくりながらいろいろなことを考えていた。…

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虹の彼方に 第3話 五月病予備軍

←前の話 「ああ、もうだめ。再起不能」  悪夢のような二時間が終わったころ、あたしは精も…

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虹の彼方に 第4話 閉塞感と開放感(1)

←前の話  暑さで寝苦しくて、あたしは目が覚めた。  枕元の目覚まし時計は午前六時ちょっ…

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虹の彼方に 第4話 閉塞感と開放感(2)

←前の話  それにしても大学は開放的だ。関係者以外でも自由に出入りできるなんて、魅力的だ。  あたしはキャンパスを散策し、生協で記念グッズを買った。父さんにお土産だ。懐かしがってくれるといいな。  一通りまわったあとでベンチに座り、母さんが作ってくれたサンドイッチを食べる。ひとりはちょっぴり寂しいけれど、大学生気分がなんとなく味わえて、少しくすぐったい。  日曜日でも学生は多くみられる。研究室の実験に曜日は関係ないのかもしれない。それとも図書館で勉強しているのかな。案外サ

虹の彼方に 第5話 悩む沙樹と尊敬する人物

←前の話  ライブ喫茶っていうくらいだから、薄暗い店内を想像していた。でも予想に反して、…

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虹の彼方に 第6話 見つかりたくないのに

←前の話  あたしは一瞬、自分の目を疑った。  控室から出てきた受験生はよく知っている人…

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虹の彼方に 第7話 和解

←前の話  ふたりの表情が一瞬のうちに険しくなる。  得能くんは視線を落とし、ワタルさん…

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虹の彼方に 第8話 大切な仲間たち

←前の話 「いらっしゃい。お客さんが来ていたというのに、ワタルに任せっきりですまなかった…

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虹の彼方に 第9話 得能くんの想い

←前の話 「おれとワタルは幼馴染みなんだ。昔からの腐れ縁っていうのかな。あいつは小さいと…

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虹の彼方に 第10話 スパイの正体

←前の話  開演まであと十分。通り雨は本降りに変わった。  このあとだれも来なかったらど…

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虹の彼方に 第11話 虹のステージ

←前の話  唐突に店内の照明が落とされ、あたりは薄暗くなる。あたしは不安と期待が入り混じった気持ちになり、思わずそばに立っている水野先生の腕をつかんだ。  先生は今どんな気持ちなの? 得能くんたちのライブが上手くいくか心配? それとも楽しもうと思っているのかな。  人々のざわめきが徐々におさまり、みんなの目がステージに向けられる。  ボーカルの独唱が突然響いた。  とても伸びのある、そして力強い声が、あたしの耳を通り過ぎて心の奥にまで真っ直ぐに飛び込んでくる。  ああ