内拠と原拠。「内なる拠りどころ」と「拠り所の一番元」。意志の修正
意志の働き
人間は多かれ少なかれ、自由な意志を持っている
意志がはたらかないのに無理に身体を動かしてもそうはいかない
人間、意志を曲げるのはいやなもの
意志が正常にはたらかない、妨げるような障害が内部にある場合
間違った意志が意識される
例)
小さい子供が本当は眠たいが、眠たいことに気づかない
そして八つ当たりをし、兄弟げんかをするケース
本当は眠いし、眠りたい
表面的には兄弟を叩くという行動にでる
「内拠」とは
人間の頭脳の判断形成回路の中にあって反応を規定するもの
「内なる拠りどころ」
一部は、両親など外部から植え付けられたもの
一部は、自分の経験から、痛い思い、うまくいったことなど
いつのまにかそうおもってしまったものもある
直らない癖は内拠のいたずら
内拠には、「常識的行動」を導く面と個性や癖を形づくる面がある
例)
会社がうまくいかない社長
子供のころお父さんが家庭をかえりみなかったことから、会社への憎しみがあった
意識は会社のためだが、実際はダメになるように行動していた
内拠がわかって、各方面の行動が河って、本気で会社を立て直そうと最善の道を選ぼうと心が決まった
この時初めて心の底から改まったということができる
「原拠」
内拠の中でも一番もとになるものを「原拠」という
「原拠」は書き直せば改められる
原拠に対して、派生している内拠を系拠と呼ぶ
よって、内拠には原拠と系拠がある
「分別欠如」
理解しているつもりでも実際に行動できないこと
一次汚染を突き止めることが解決の鍵になる
分別欠如の復活性
【現れ】
各種欠点・怠慢・不合理行動
「分かっちゃいるけどやめられない」「性格が直らない」
【助言不実行:外壁】
1.問題認識の拒否
「そこには、そう言う程の問題はない」
2.解決期待の拒否
「指摘されても、どうしようもないことだ」
3.処方理解の拒否
「なぜそうしなければならないのか、ピンとこない」
4.採用納得の拒否
「理屈はそうでも、現実は違うし乗り気になれない」
5.意志発生の拒否
「やろうとは思うのだが、どうもできない」
【心理作用:内壁】
潜在要求の欠如
錯誤的・迷妄的習癖
偏向的情報処理
心的資力の欠如
邪念的・嗜悪的性向
偏向的活力供給
【原因】
"一次汚染"的な心のこだわり:生育歴
原拠の正常化が内拠の正常化
第一番目の駒まで遡る人は、必ず次々自分を直していく
本当はなぜ、どんなことが真の原因でやめられないのか
ずーっと考えて原拠に行きあたって
「間違った情報による間違った判断が、まさにここから始まったのだ」
とおかしなことを思って、こんなばかばかしいことをしていることに気づく
ここで直る
原拠の正常化が内拠の正常化
すなわち、意志の正常化
第一番目の駒まで遡る人は、必ず次々自分を直していく
出典:「心の自立」著者:大和信春 出版: 明元舎 はる研究院