
与欣サイクルと与辛サイクル
考察とポイント
与欣サイクルを意識的に回すことが、良好な関係と持続的な成功を生む。
与辛サイクルは早めに断ち切り、相手への理解と謝罪を通じて修復する努力が必要。
ビジネスでは特に、顧客やチーム内での信頼を失わないために、与辛行動を避けることが重要。
与欣サイクル(喜びの循環)
概要
他者に喜び(欣)を与える行為が、感謝や尊重を生み、結果的に自分にも喜びが返ってくるサイクル。
相互にプラスの関係を強化し、持続的な良好な人間関係を築く基盤となる。
サイクルの流れ
与欣(喜びを与える): 他者に喜びをもたらす行為。
誘謝(感謝を引き出す): 感謝される。
受尊(尊重される): 他者から尊重され、大切にされる。
受援(支援される): 他者から協力や支援を受ける。
受欣(喜びを受け取る): 最終的に自分が喜びを感じる。
与欣サイクルの具体例
日常生活の例
親切な行為:
スーパーで高齢者に買い物かごを運んであげると、「ありがとう」と感謝され、気持ちが良くなる。
家族の誕生日に手作りケーキを用意し、喜ばれると自分も幸せを感じる。
ビジネスの例
チームサポート:
部下の仕事を手伝い、納期に間に合わせることで感謝され、信頼関係が深まる。
顧客のニーズを超えた提案をし、顧客から感謝されることで新たなビジネスチャンスが生まれる。
与辛サイクル(苦しみの循環)
概要
他者に苦しみ(辛)を与える行為が、恨みや敵意を生み、結果的に自分にも苦しみが返ってくるサイクル。
人間関係を悪化させ、長期的には自分にも大きな損害をもたらす。
サイクルの流れ
与辛(苦しみを与える): 他者に不快や負担を与える行為。
誘恨(恨みを引き出す): 恨みを買う。
受嫌(嫌われる): 他者から嫌われ、避けられる。
受害(害を受ける): 他者から報復され、困難に直面する。
受辛(苦しみを受ける): 最終的に自分が苦しみを感じる。
与辛サイクルの具体例
日常生活の例
攻撃的な言動:
電車内で大声で話し周囲に迷惑をかけ、嫌な顔をされる。
家族に八つ当たりをしてしまい、冷たい態度を取られる。
ビジネスの例
非協力的な態度:
部下を不必要に叱責し、士気を下げた結果、離職率が上がる。
顧客に無礼な対応をした結果、契約が解除される。
出典:「和の実学」著者:大和信春 出版:博進堂 はる研究院