
絶対浮力と関係浮力。人は絶対浮力のレベルに落ち着く
絶対浮力と関係浮力
「絶対浮力」
自らに備わったもので成り立つ生息の能力
マリの浮力(波にあおられても浮いている)
個人において
一人で世の中に放り出されたとき、相手にされ、活かされる能力
互恵能力
本物の人脈
問題解決能力
衣食住の調達能力等
「関係浮力」
失われる条件に依存して成り立つ生息の能力
茶碗の浮力(波にあおられて、転覆する可能性がある)
個人において
これらからくる収入力や権益、財産、外見的美貌
所属
役職
免許・資格
契約
学歴
家柄等
人は絶対浮力のレベルに落ち着く
今日のごとく重大な変化の時代に臨んでは
関係浮力は当座とし絶対浮力の部分を増やし、大きく養っておくことが最も重要
例
第二次大戦後、多くの人が満州からリュック一つで引き上げてきた
引き上げ前の土地でいくつもの企業のオーナーだった人は、いつのまにか何社かの起業主
小さい会社の経営者だった人は、やはり小さな企業を持っており
一介の勤め人だった人は、やっぱり勤め人をやっている
虚財執着の構造
関係浮力の1つの有害性
本人が自己に備わったものと誤解して依存
絶対浮力をよけいに貧弱にしてしまうこと
虚財が人間の価値の証で、そのように世間が認めてくれることを欲するようになる
気の毒なのは、虚財の見せびらかしにあこがれてしまう人
金さえ、学歴さえ、見かけさえ。。。
人格向上を怠ける
「学歴ひとつで楽をして高収入の人生」に憧れる人々の特徴
「世の役に立つ」という志向が欠けている
「役に立たずに高所得」という危険な状態を
むしろ効率の良い生き方とみるような近視眼性の無頓着が感じられる
和力と絶対浮力の共通性
絶対浮力の基本部分は和力の領域に含まれる諸能力
特に互恵能力は大切
時に応じて世の中や接する人々の役に立ち、必要とされ、活かされるためのセンスと能力
本物の人脈とは、立場や肩書とは無関係に慕われ、役立ちあう間柄のつながりを沢山持っていること
幸せな晩年のための絶対浮力
人間の老後の幸せは、個人としての絶対浮力を養うことに大きくかかっている
元気なときに貯欣に励み「徳」を積んで、心から慕われる人となる
今、個人で世の中に直接頬りだされたら
どれだけ相手にされるか
どうすれば役立ち活かされるか
出典:「和の実学」著者:大和信春 出版:博進堂 はる研究院