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14.新史太閤記・上巻
14冊目は司馬遼太郎の太閤記。
以前読みかけだったので途中から読み直し。
知っている人も多いと思いますが、この作品は豊臣秀吉の幼少期から最期までを描いた長編です。
ちなみに自分から読もうと思ったわけではなく、知人からのおすすめでチャレンジした歴史小説です。
その知人いわく、出世するなら秀吉みたいな人たらしになるのがいいとのこと。
人たらしと聞くと、わざと人を騙すような感じであまりいいイメージではありませんでしたが、最近では人を引き付ける、愛される人というニュアンスに変わってきているそうです。
さあ秀吉はどんな風に描かれているんだろうと読み進めていくと、人が喜ぶことを常に考え実践しているエキスパートという印象でした。
自分がこういう発言をしたらこの人は喜んで動くだろう、とか、今は少しだけ待ってみて、また違う角度から攻めてみたら落ちるかもしれない、などなど。
人によっては、顔はニコニコしてるけど中身はズル賢い人物、と思われるかも笑。でもなぜか吸い寄せられる人。
もちろん、人が思い通りに動いてくれることもあれば、失敗や裏切りもある。
それでもめげない秀吉!そこがすごい。
わりと整った環境で伝統や地位を守り続けていく人や、
普通の人ならへこたれそうな環境で力を発揮できる人など(ハンデがあるほど燃える人)登場人物の性格や置かれた環境はそれぞれ。
どちらがいい、優れている、というよりもどんな状況でもどうやって生き抜くかを常に考えている時代だったんだなぁと思いました。
もしかすると私もその子孫だと思うと、少し誇り高い気持ち。
太閤記 下巻は、信長暗殺から中国大返しと、盛りだくさん。明日はこのつづきから参ります!