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jasu
10.おさん
10冊目は、おさん。昨日に続き太宰治です。
短編で、読みやすくて、最後が妙にあっけらかんとした終わり方で、少し笑えもしました。
悲しみを吹き飛ばすような、読んでいる私が救われるラストシーン。
なんでこんな終わり方なんだろう?と思っていたら、このあと人間失格を執筆したということを知って、腑に落ちました。
これから大きな事をする時って、嵐の前の静けさのような感じで普段と言動やテンションが変わったりしますよね。
作家の新しい一面を知るのも読書の楽しみのひとつかもしれません。
ひょうきんと、鬱屈さを混ぜ合わせたような。
やっぱりご本人と話がしてみたかったと思います。
この物語のような経験はしたことがないけど、作中に登場する女性が言うように、きっと同じ状況になったら私も呆れ返って馬鹿馬鹿しくなってしまうと思います。
革命はひとが楽に生きるために行うもので、悲壮な顔をした革命家を信用しない、という台詞が好きです。
革命というと大それたことのように感じていましたが、本当はもっと軽やかなものなのかもしれません。
明日は11冊目!
読書日和は続きます。