素人にもわかるリハビリテーション〜病院編〜
セラピストの皆さん、リハビリテーションってなんて説明してます?
簡単なようでいて難しいですよねー。
これをみてわかる通り、リハビリテーション=治療とか回復とか治っていくこと、ではありません。
だけど、一般の方にははリハビリ=治療って思ってる。
きっとそれはリハビリがなんなのか分かりにくいのが原因だと思うの。
なので、先日リハビリについて社会福祉士実習生(児童希望で障害や高齢には興味がない)に使った図で説明してみようと思う!
分かりにくかったらごめん!私の修行不足ですがんばります。
大前提
まず、私は病院のリハと生活の場のリハを別物だと思っています。
つながりはあるけど別物といいますか。
高速道路と一般道路とか、高カロリー栄養食と普段のご飯とか、なんかそんな感じで別に思ってます。
こう書くと病院リハの方が格が高そうな感じがしますが、そんなことはありません。
病院リハは短期集中ガッツリの受験勉強で、生活期リハは人生を豊かにする生涯学習みたいな感じで思ってるので、どっちが偉いとかはないのです。
病院のリハ
えらいとかはないのですが、やっぱり日本のリハビリテーションの花形といえばここだと思います。
病院リハ。
病院のリハは、急性期と回復期に分けられます。
怪我や病気になると体が動かなるよね。
ぐったりとしたり、障害がでたりします。
そうなると、できないことが一気に増えます。
歩く、ご飯を食べる、着替える、トイレに行くといった今までは何も考えずにできていたことができなくなるので、大きなショックを伴います。
そうなった人の体を、治療を通してできることを増やしていく。
それが、病院のリハビリテーション。
治療的な介入が強めです。
私は治療的な介入はリハの本質とはずれるが、理学療法の本質だと思ってます。
どうでしょう、セラピストのみなさま。
急性期リハビリテーション
病気になった直後を急性期といいます。
急性期は病気の治癒回復と同時にやっていくリハビリテーションで、病状の安定が優先。ベッドから体を起こすなど体を動かしているうちに徐々に動くようになっていきます。
病気の回復と共にめきめきと体が動けるようになったりすることも多いです。
治ってる感があるし、病気の管理と共に行うので医療知識も求められる(他が求められないとはいってないぞ)のでTHE医療職って感じ。
ただ、急性期という名前なだけあって、病状が安定したら退院します。
今はどれくらいなんでしょうね?
私が病院勤務していた18年くらい前は2週間〜5週間で回復期に転院してた気がします。令和3年の厚労省入院分科会では平均在院日数13日ってなってました。
13日!
短っ。
それだけ短いので、まだ体は動かない!できないこといっぱいすぎて帰宅なんて無理!ってことが殆ど。なので、回復期病院に転院してリハを続けます。
病気の回復と共に体もまあまあ回復した場合は、家に帰ります。おめでとうございます。
回復期リハビリテーション
さあ、急性期から転院してきました。
病気の状態は落ち着いているので、回復期はできることを増やして、自宅に帰ることを目指していきます。
純粋な体の機能を回復することに加えて、道具を使ったり、やり方を工夫したりしてできることを増やします。具体的には、歩行器を使って歩くとか、片麻痺の着方で洋服を着るみたいな物理的補助と知恵ですね。
でも、単に「こーすりゃいいよ」と提示するだけではダメなことが多いです。
病前とまるっきり同じくらいに回復したい希望とそうはいかない現実との擦り合わせが必要なことが殆どです。
特に「車椅子なんて恥ずかしい」「麻痺があるなんて人前に出れない」みたいに、障害のある人生は到底受け入れられない価値観の人はこの辺りはなかなか大変です。
そういった考えが邪魔をしてご自身で幸せになる道を閉ざしてしまうこともあります。
そんな感じで
杖で歩きたい人になんとか歩行器をすすめたり
自分の体を見るのも嫌だという気持ちを聞いたり
散歩を口実に車椅子自走してもらったり
色々工夫が必要になってきます。
なので、このあたりから心理面の配慮と考察がうまいOTの真価が発揮されてきます。
正直、回復期を境にOT8:PT2くらいの配置にしてもいいと思ってます。
PTに怒られそうですが。私PTですが。やっぱりそう思うのです。
そんなこんなでさぁ退院
で、なんとか家に帰れるくらいにはなった後は家に帰ります。
ここで一旦病院のリハビリテーションは一区切りがつきます。
この先は楽しい生活期のリハビリテーションが始まってくるのです…
フフフフフ
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