俗悪

毎日やっている今の学年用タブレット学習とは別に、4月から始まる新学年用の紙のドリルを昨年秋口に揃えた。

「漢字」「理科」「社会」「作文」「アルファベット・ローマ字」「文章読解」の七種類。保育園児の頃に、就学前に1年生の学習は終わらせると計画を立てていたが、子の就学前の二年間は私生活にトラブル続きで、学習予定が丸一年近く遅れていたのである。小学校の勉強を始められたのは、入学する年の1月からだった。それでも子は頑張って、2年生になる前に算数の九九だけは終わらせていた。それでもまだ遅い。4年生までには学習指導要領に示された小学校の範囲は終えていたい。

冬休みが始まる前に、子と話した。これ(4月からの新学年の紙のドリル)を全部終わるまでは、ひとまず「YouTubeはやめよう」と。YouTubeが面白いのはわかるのだけれど、学校で友人たちとのあいだでYouTubeの話題が出るのは知っているのだけれど、あまりにもデメリットが多過ぎる……。YouTubeを見ることで、語彙が増えるのは確かだし、興味関心が広がるときがあるのもいいことだが、とにかく時間を喰われてしまう。これがキツい。放っておくと三時間でも四時間でも五時間でも見続けるし、こちらとしても放置できてしまうので、つい頼ってしまう。

あと……子が好きで良くみていたいくつかのゲーム実況動画、その一部の実況者の言葉づかいが……正直いうと汚すぎると自分には感じられる。汚いというか、「ここまでなら言っていいこと/これは言ってはならないこと」の線引きをしていないように感じる。バカだのアホだのウンコだのチンコだの語句の選び方というよりは、「煽って怒らせて笑う」「小馬鹿にして冗談にする」「他者をキャラ化してレッテルを貼る」「物事に対して冷笑的なスタンスで評する」「知識ではなく〈解説〉〈考察〉で止まる」といった面が、強く影響を及ぼすように感じられる。特に最初の二つ、「煽って怒らせて笑う」「小馬鹿にして冗談にする」は、公園で他の子と遊んでいたり、家に子の友人が来た際に、ゲーム実況動画から如実に影響を受けていると感じさせられることが少なくない。
(注:ちなみにYouTubeは〈YouTube Kids〉を除いて13歳未満の動画視聴を公式に推奨していないのは付記しておく。でも……YouTube Kidsって、まあつまんないよね……)

私は──昭和の時代に「俗悪なテレビ番組」を毛嫌いしていた大人たちと同じになっているのだろうか。なっているのかもなあ。

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