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のってたのしい列車SATONOで行く!仙台⇔鳴子温泉 東北本線・陸羽東線の旅 またまた営業初運転区間を満喫!

2025年最初の鉄道旅はクラブツーリズム鉄道部ツアーで、「のってたのしい列車」として2024年春にデビューした「SATONO」に乗車し、東北本線郡山ー新白河間の営業初運転区間の走行に続き、2月9日には仙台から鳴子温泉までのツアーが開催された。今回も営業初運転区間となる陸羽東線(小牛田ー鳴子温泉)を走行した。

旅のポイント

①2024年にデビューした「のってたのしい列車」SATONOに乗車し、東北本線・陸羽東線の車窓をお楽しみください
②小牛田⇔鳴子温泉は、SATONOとしての初営業運転区間となります
③台紙付きクラブツーリズム鉄道部オリジナル記念硬券セット付(お一人様おひとつ)
④クラブツーリズム鉄道部員が同行いたします
鉄道が大好き!鉄道の知識が豊富なクラブツーリズムのスタッフが皆様をお迎えします。

https://www.jreast.co.jp/railway/joyful/satono.html

電光掲示板にもSATONOの文字が
本日もお世話になります!
仙台から北へ

往路 臨時快速湯けむりSATONO51号
列車番号:9771D
駅 名  着  発  番線
仙 台  10:50 11:01 ④
岩 切  レ  11:14
塩 釜  レ  11:20
松 島  レ  11:28
鹿島台  11:38 11:44 ①
小牛田  11:51 11:55 ①
北 浦  12:01 12:13 ②
陸前谷地 レ  レ
古 川  12:20 12:36 ②
西古川  12:44 12:48 ①
岩出山  レ    12:56
有備館  レ    12:57
池 月  レ    13:03
川渡温泉 レ    13:10
鳴子御殿湯 レ   13:14
鳴子温泉 13:20       ③

乗って楽しい列車SATONO

2両編成のディーゼルハイブリット車両は元々、「リゾートあすなろ」として主に盛岡、青森地区で運転されていたが、2024年4月に外装を一新して南東北の新たな観光列車として生まれ変わった。1号車の緑を基調としたデザインは、郷・山・森の緑、めぶき、わかば、常磐色、2号車の青は、空の青・川のせせらぎ、海の蒼・雪化粧をイメージ。 車両の色合いで南東北の豊かな風土を表現している。これまで磐越西線郡山〜喜多方、仙山線、左沢線で運転されていたが、昨年冬からは石巻線や仙石東北ラインを経由して仙台から女川までの列車にも充当されている。

東北本線を一路北へ

仙台駅を定刻で発車した。今回もリクライニングシートに号車に乗車した。
東北本線の仙台近郊は見慣れた風景である。東仙台、岩切を通過し利府線と分かれて北東方向へ進路を取る。日本列島はこの冬一番の大寒波に見舞われ、普段雪の少ない仙台などの太平洋側でも積雪を観測している。大寒波は峠を越えたものの、ツアー当日も時折雪が舞う時間帯も見られた。

この先、往路は古川に停車し、鳴子温泉からの折り返しでは運転停車のみとなる。SATONOの窓は観光用に大きな設計となっており、窓から見える景色も楽しめる。当日は一面の銀世界が続いた。岩切を過ぎるとしばらく上り勾配が続く。塩釜から松島までは数本のトンネルを越えていく。トンネルとトンネルの合間で松島湾が一望できた。

快晴の松島湾

雪が止む時間帯は快晴でありは冬らしい景色とともに楽しめた。塩釜ー松島間では仙石線と並走する。松島の手前では、仙石線の高城町駅へと続く連絡線を確認することができる。東日本大震災後の仙石線の復旧過程で東北本線と仙石線をつなぐ連絡線(仙石東北ライン)が完成し仙台から石巻への直通列車は仙石線経由から変更となっている。

仙石線との接続部分

松島を通過し品井沼付近まで緩やかなカーブと上り勾配が続く。品井沼駅はかつて「沼」が存在し豪雨災害を幾度も経験した場所である。米作に適した大崎平野が一面に広がっている。

松島を過ぎると景色が一変
東北本線の前面展望

鹿島台駅で時間調整のため6分停車する。この日最初の運転停車である。副本線には下りの貨物列車が停車していた。

鹿島台に運転停車中

松山町を通過し鳴瀬川を渡ると小牛田(こごた)に到着する。小牛田は陸羽東線、石巻線との接続駅で車両基地や乗務員の詰所が置かれた鉄道の街である。東北新幹線が開通するまで、東北方面の特急列車が停車していた。現在では普通列車のみが運行する閑散とした印象は否めないが、鉄道の街として今もなお機能している。東へ向かう石巻線は仙石線の全線運転再開となった2015年5月まで仙台と石巻を1日一往復する直通快速が運転されていたが、小牛田を含めた途中の駅には停車しない列車であったが、震災復旧の過程で誕生した列車として記憶しておきたい。

小牛田に停車中

陸羽東線へ初入線

小牛田から進路を西に変え、陸羽東線を走行する。SATONOが陸羽東線を走るのはクラブツーリズム鉄道部のツアーが初めてとなる。陸羽東線は小牛田から山形県の新庄駅までを結ぶ路線である。昨年夏の豪雨災害により、鳴子温泉から新庄までか運休となり、代行バスによる輸送となっている。新庄まで運行できていたら、今回のツアーも鳴子温泉で折り返すことはなかったかもしれない。いつの日かそんなツアーができることを願う。そのためにも1日も早い復旧が望まれる。

この雪の量にも驚いたが、この先でさらに雪は深くなる
北浦駅に運転停車中

西古川駅まで大崎平野の直線を走行する。川渡温泉までは平野部を走行するためローカル線ながらも比較的スピードを上げている。最初の駅北浦駅で4730D列車と交換待ちを行った。

上り列車と交換

陸前谷地を通過すると東北新幹線との乗換駅古川に停車する。古川で扉開放が行われた。今回のツアーでは古川のみで扉開放が行われた。

古川で扉開放
古川駅員によるおもてなし
束の間のが晴れ間
陸羽東線内の北浦、陸前谷地、古川、鳴子温泉では交通系ICカードが利用できる
仙台から新庄(現在は鳴子温泉)まで快速湯けむり号が運行中
ひなびの表示
快速SATONOの表示
快速鳴子温泉の表示

西古川でも小牛田行きの普通列車と交換待ちを行った。徐々に雪深くなり、視界も真っ白になる。仙台から北へ40km進むだけで景色が変わることから北へ向かっていることを実感する。

運転停車中@西古川
西古川駅前

東大崎、西大崎を通過し快速湯けむり号が停車する岩出山を通過する。この辺りは伊達家との縁が深い場所である。次の有備館は岩出山に城を構えた伊達家が開いた藩校である。
池月手前から国道47号線と並走する。川渡温泉(かわたびおんせん)からいよいよ鳴子温泉郷へ突入する。ここは温泉郷の一番東に位置する

一面の銀世界

鳴子御殿湯を通過すると鳴子温泉駅に到着する。東鳴子温泉は身分の高い武士たちが利用した湯治場である。有備館駅の先から並行する江合川上流には鳴子ダムがあり日本人の手によって建設されたダムとして知られる。鳴子温泉は温泉郷の中心に位置する。
川渡温泉から鳴子温泉郷を越え山形県に入るまで温泉が点在しており、温泉名が駅名にも登場する。折り返しとなった鳴子温泉のその1つである。そのため、陸羽東線は奥の細道湯けむりラインの愛称が付けられている。

ちょっとしたお・も・て・な・し
往路の旅が終了
こ線橋から
改札口
駅構内にもこけし
新庄へは代行バスに乗り換えが必要だが、この日は大雪により運休中であった。
駅名に温泉が付けられているとおり、温泉が立ち並ぶエリア

折り返しの鳴子温泉で小休止

2時間弱のフリータイムとなった。食事と温泉街を散策できるかと思いきや、雪が強くなり1週間近くの大寒波による積雪もあり歩くのもやっとの状態であった。天候が良ければ温泉街を散策してみるのも良い。温泉地らしく湯けむりからは硫黄の香りも漂っていた。

鳴子温泉駅の駅舎
湯治場も数多く存在
温泉街は食堂や土産物店が立ち並ぶ
お昼は山菜きのこそばを頂いた
ガードレール代わりのこけし
雪見に相応しい風景
大雪の中で停車する車両たち@鳴子温泉
こけし
駅員こけし
新庄方面を眺める。
雪国
丁寧な案内。
キハ110系レトロ車両は、快速湯けむり号に使用される。鳴子温泉を16:03に発車する。
雪に埋もれそうな駅名標
駅名標立て看板

冬の陸羽東線を行く

復路 臨時快速雪見SATONO52号
列車番号:9772D
駅 名  着  発  番線
鳴子温泉 始発 15:25  ③ 
御殿湯  レ  15:29
川渡温泉 レ  15:34
池 月   15:40  15:44
有備館  レ   15:50  
岩出山  レ   15:52
古 川   16:06  16:09  ①
小牛田   16:19  16:21  ①
鹿島台  レ   16:28
松 島   16:37  16:41  ①
塩 釜  レ   16:48   
岩 切  レ   16:54
仙 台   17:04   17:19  ⑥

折り返し列車は定刻15:25に鳴子温泉を発車した。復路は終点の仙台まで扉開放はなく、陸羽東線の池月、古川、小牛田、東北本線に入り松島の4駅に運転停車した。

陸羽東線内は引き続き雪舞う中での走行である。冬の列車旅に身を委ねると何処か異空間にいるような感覚であった。見渡せば真っ白な銀世界である。当たり前のように鉄道が走り続けることがどれほど有り難く、貴重なものであるかを実感できた。古川駅を過ぎるまで雪が収まることはなかった。時折、数m先の視界が確認できないほどであった。

小牛田の車両センター。気動車の車両基地である。
東仙台手前で宮城野貨物線へと続く線路と分かれる。

小牛田から東北本線上りを走行する。一旦止んだ雪が再び強くなってきた。松山町、鹿島台、品井沼、愛宕と通過して松島で4分停車した。松島が最後の運転停車となり、松島から仙台まですべての駅を通過した。再び降り出した雪は塩釜の手前で止み、快晴の中を走行した。国府多賀城、陸前山王、岩切、東仙台を通過し、17:04に終点仙台に到着した。仙台手前の仙台車両センターにはカシオペ紀行の客車が留置されていた。クラブツーリズムのツアーで上野から仙台までのカシオペア紀行を使用したツアーが行われた模様である。
SATONOの魅力は大きな窓だけではない。客室内から前面展望が楽しめる設計となっている。前面の窓も大きく造られているのが特徴である。

SATONOは続くよどこまでも

昨年4月から運行を始めたSATONOは、時期によっては予約の取りづらい列車となった。年始のツアーに引き続き、SATONOへの乗車チャンスが限られる中でツアーに参加できて良かった。同時に普段は見られない少しだけ高みの見物気分で東北本線・陸羽東線で仙台⇔鳴子温泉間を往復することができた。クラブツーリズム鉄道部でのSATONOツアーはしばらく予定されていないが、春の臨時列車期間中には、磐越西線、左沢線での運転が予定されているほか、6月には五能線(R-SATONO)で運行されることが決まっている。磐越東線や常磐線など未入線の路線もあるので、快適なSATONOでゆったり移動を楽しんでみるのも面白いと思う。SATONOは続くよどこまでも。

記念乗車証明書表面。硬券付き。
記念乗車証明書裏面

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