2021.10.03 kondoヴィンヤード 訪問
先の中澤さんのゲヴュルツトラミネールがゆっくりと絞られていく間
栗沢ワインズの畑に隣接するkondoヴィンヤードの畑(モセウシ農場)を
近藤良介さんにご案内頂きました。
先のゲヴュルツトラミネール初めブドウのの絞り滓は
近藤さんの畑の片隅で馬糞と混ぜて堆肥になります。
近藤さんの畑では、2019年に新たな取り組みを開始されました。
馬耕(ばこう)、馬が土を耕すお手伝いをしてくれます。
上記写真は、kondo ヴィンヤードHPより抜粋
今回拝見させて頂いたモセウシ農場は、近藤さんが2007年に開墾されたときは砂漠の様な状況で、とても痩せ細った土地だったそうです。
馬耕の跡。
馬耕することで土の表層近くにある浅根を断ち地中の水分コントロール、空気供給などで、徐々に柔らかい畑になっていったそうです。
また水分コントロールの観点からは、灰色カビ病もつきにくくなるのかもしれないね。
そうも仰っていました。
近藤さんの畑のpinot noir。
確かに同時期の畑にも関わらず、余市で良く見た灰色カビ病は無い、綺麗な状態でした。
(もちろん、灰色カビ病が全て悪と言う事ではありません。再記)
空知のpinot noir は酸味が特徴と仰っていました。
他にも多彩な品種が、混植で植えられています。
近藤さんのモセウシ農場は小高い丘の上にあり、裏には溜池もあり
涼やかな風通り抜ける場所にあります。
直ぐ裏の山にはアライグマがいるそうで、彼らはとてもブドウを好むそうです。(そして、アライグマは実は美味らしいです!)
アライグマの侵入を防ぐために、畑一面を囲うように電柵が貼られています。
これらの事からもお分かり頂けるようにナチュラルワインが生まれるブドウは、自然と密接した環境から生まれるのです。
単に無農薬とか、有機肥料とか、それだけでは無いのかもしれません。
畑の収穫作業は、作業効率と精度向上の為に、2名1組で行う場合も有り
今回のナカザワヴィンヤードの収穫時は、少しの間ですが近藤さんとペアを組ませて頂きました。
その間、色々なお話しをさせて頂きました。
(やはり、共に汗を流すことはとても大事で、素晴らしいですね!)
色々と考えに共感させて頂く事も多く、また私のこと、un deux trois というワインショップのこと、そして沖縄のこともご理解深めて頂けたのではと、嬉しい経験となりました。
その中でさせて頂いた質問のひとつ。
「近藤さんは、何故発酵熟成にクヴェヴリを用いているのですか?
味わいにはどのような作用を与えるとお考えですか?」
近藤さんの答えは、こうでした。
「ん~、一言では表現できない様々な要素があるんですけれども。
その内の一つとしては、クヴェルリの原材料は土でしょう。
土にはミネラルがある。
そしてその土で育つブドウにもミネラルがある。
お互いには共通点があって、だから味わいが優しくまとまるんじゃないかな」
最後に栗澤ワインズ(ナカザワヴィンヤード、kondoヴィンヤード)の皆さんと。
この度は貴重な経験を、誠にありがとうございました。
引き続きコミュニケーションを深め、様々な事を教えて頂きたく
次回はまた、異なった季節にお伺いしますね!
kondoヴィンヤード HP